すれ違い:2 ページ15
「、、、明日も早い。先にシャワーを浴びてくるから、お前は明日の準備でもしておけ」
それだけ告げると、赤司は部屋に備え付けられているシャワールームへと消えた
暫くして水音が聞こえてくるが、Aはその場に動けずにいる
膝の上で握りしめた拳にぽたり、と雫が落ちた
「本当に、、、何で、私達はこうなっちゃったんだろ」
記憶の中で無邪気に笑う赤司が、もう随分と色褪せてしまった
A、と名前で呼んでくれた優しい声も忘れて久しい
離れている間は言葉にしなくてもお互いの言葉が理解出来ていたのに
近くにいれば近くにいるほど、心の距離は遠ざかる
発作ではないのに首を絞められているかのような息苦しさに、Aは顔を歪め
「征くん」
と、届かない人の名前を呼んだ
「、、、」
いつの間にか止んだ、シャワーの音も、蹲るAの背中を昏い双眸で見つめる存在にも気づかないまま
Aは嗚咽を噛み殺して泣いていた
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明里香(プロフ) - 誤字がありました。「呪われているの体質」ではなく、「呪われている体質」です。 (2018年9月21日 23時) (携帯から) (レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)
*杏花*(プロフ) - すごく寂しいです。お元気ならいいのですが...またいつか、このような素敵なお話を書いてくださる日を楽しみにしています。本当に素敵な作品をありがとうございます。私の出会った作品の中で、きっと不動の1位なんです、これ! (2018年8月6日 0時) (レス) id: fa9f0c3f67 (このIDを非表示/違反報告)
*杏花*(プロフ) - このお話が書かれていた当初も読ませていただいてましたが、最近になって追記があり、またもう一度読みたいな!という気持ちになりました。...何度読んでも本当に虜になるようなお話だと思います。これを読んでいる時は物語自体に魅了されているような気持ちです...! (2018年8月6日 0時) (レス) id: fa9f0c3f67 (このIDを非表示/違反報告)
キセキ(プロフ) - 舞蝶月姫さん» ありがとうございます!ただ、自分の欲望のままに書いたものだったので、、、。単行本なんて夢のまた夢の話ですね。ありがとうございます (2017年10月22日 15時) (レス) id: e42de48abf (このIDを非表示/違反報告)
キセキ(プロフ) - らららさん» ありがとうございます!3回!?3回ですか、、、!驚きです。続きは今書いている物が落ち着いたらにしようかと思います!それまで、暫しお待ちを! (2017年10月22日 15時) (レス) id: e42de48abf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:キセキ | 作成日時:2017年9月18日 18時