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「っ、はっ、、、はあっ」
少し前から感じていた息苦しさは徐々に空気を求める深い呼吸へと変わり、意識が朦朧としてくる
呼吸がままならない、
胸が圧迫されそうに痛んでいた。
部活が始まり、体育館の隅で選手の様子を見ているだけだというのに額から滝のように冷たい汗が流れ、
あまりの苦しさに、Aはその場で崩れ落ちた
近くに居た、桃井が異変に気づき、驚愕の形相で駆け寄ってくる。
荒く、上下する肩が酷く痛々しく桃井の視界に映った
「Aちゃん!?大丈夫!?」
「どうしたんですか?桃井さん。それに、白井さんも、、、」
「テツくん!Aちゃんが、過呼吸で倒れてっ、赤司くん早く呼んできてもらっていい!?」
「っ、分かりました!」
ドリンクを貰いに丁度駆け寄った黒子もまた、桃井たちの異変に気づき直ぐに体育館を出ていった
そして、黒子以外の部員もその場の異変に直ぐに気づいた
「A!?おい、大丈夫か!?」
「ちょ、顔真っ青だし凄い汗っスよ!」
「Aちゃん、しっかりして!」
「あっ、、、、はっ、」
「Aっち!ヤバイ、誰が救急車呼んで!」
首元を両手で押さえ、蒼白な顔色で蹲り荒い呼吸を繰り返すAの様子に青峰と黄瀬は顔色を変えた
先程まで何の変哲もなく、部活をを見ていたAの異常さに、
何事かと集まりだした周囲の部員達へ黄瀬は、救急車を要請するよう声を荒らげる。
しかし、一人の部員が扉から出ていこうとするのと同時に、体育館へと足を踏み入れた存在が騒然としている場の空気を一気に切り裂いた
「何を騒いでいる」
厳然とした声質が、体育館に響き渡った
ざわめき出した部員達は一気に口を噤み、扉へと視線を向けた
そこにいたのはここバスケ部のキャプテンである赤司征十郎
その背後には、少し息を切らした紫原と緑間の姿
ちなみに、赤司を呼びに言った黒子は体力を出し切ったのか、紫原に背負われている状態だった
赤司が鋭利な視線で体育館を一望すると、その存在に気がついた黄瀬が血相を変えて、駆け寄り状況を説明した
緊急性の高い事態に緑間は眉を寄せ、紫原は赤司をちらりと見下ろす
普段、貧血などの症状に陥らないAを赤司は一瞥すると、
困惑する部員達の間を悠々と進み、Aの前で立ち止まった
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明里香(プロフ) - 誤字がありました。「呪われているの体質」ではなく、「呪われている体質」です。 (2018年9月21日 23時) (携帯から) (レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)
*杏花*(プロフ) - すごく寂しいです。お元気ならいいのですが...またいつか、このような素敵なお話を書いてくださる日を楽しみにしています。本当に素敵な作品をありがとうございます。私の出会った作品の中で、きっと不動の1位なんです、これ! (2018年8月6日 0時) (レス) id: fa9f0c3f67 (このIDを非表示/違反報告)
*杏花*(プロフ) - このお話が書かれていた当初も読ませていただいてましたが、最近になって追記があり、またもう一度読みたいな!という気持ちになりました。...何度読んでも本当に虜になるようなお話だと思います。これを読んでいる時は物語自体に魅了されているような気持ちです...! (2018年8月6日 0時) (レス) id: fa9f0c3f67 (このIDを非表示/違反報告)
キセキ(プロフ) - 舞蝶月姫さん» ありがとうございます!ただ、自分の欲望のままに書いたものだったので、、、。単行本なんて夢のまた夢の話ですね。ありがとうございます (2017年10月22日 15時) (レス) id: e42de48abf (このIDを非表示/違反報告)
キセキ(プロフ) - らららさん» ありがとうございます!3回!?3回ですか、、、!驚きです。続きは今書いている物が落ち着いたらにしようかと思います!それまで、暫しお待ちを! (2017年10月22日 15時) (レス) id: e42de48abf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:キセキ | 作成日時:2017年9月18日 18時