第１０６話 ページ9
「役職のカードは探索中にたまたま見つけたんだ。なら、別のカードを見ていてもおかしくないだろ」
「オ、オレは･･･」
「偶然見ちゃったんだろ？そうだよな？」
頼むから乗ってきてくれ
「もういいよ、ジンくん」
ケイジが俺の肩にそっと手を乗せる
「君が何を企んでいるかは、分からないけど、とにかくカイの話を聞こう」
「絵柄の話になった時･･･危ないな、と思いました。すっとぼけようかと思いましたが･･･もはや妥当性から投票の筆頭が私になるのは明らか･･･ですが･･･ですが･･･私は･･･」
カイは青ざめた顔のまま俺たちと視線も合わせずに言葉を紡いでいる
「死にたくありま･･･せん･･･」
初めてカイの口から人間らしい言葉を聞いた
何を考えているのか分からなかったが、死を直前にしてようやく正体が現れた
「"身代"はジョーくんでしょう。私には確信があります･･･"賢者"に成り代わるような行動が見受けられた。そして、ジンさんが彼と協力関係にあること。恐らく、投票を集めれば、一緒に脱出するということでしょう」
なんだバレてんじゃん
最後はちょっと違うけど
「だからこそお願いです･･･ソウくんに投票してください･･･！」
「あはは、なんでボク？」
「彼は危険な男です！必ずチームワークを乱し、皆を危険に陥れる･･･！私は確かに誘拐犯側と接触がありました！しかし、生かしてくだされば全てを話します！脱出に有用な手は私の手の中に！」
「じゃあね、カイさん」
「み、皆･･･騙されんなって･･･オレが･･･オレが"賢者"で･･･」
「適当なこと言って場を乱すなよ、カイ。本物の"賢者"が分からなくなるだろ」
「投票の時間です、私語を慎むように」
投票時間が重く過ぎていった
獲得票数が最も多かったのはカイだった
「残念だったね、カイさんの負けだ」
「わかっていました･･･あなたに"身代"の可能性がある限り、選ぶのはリスキー」
「もし、感情でボクを選んだらそれは意思だ。でも、みんなは理で選んだ。ひどいよね。『この投票は自分の意志じゃない！』そういうふうにみんな自分をごまかしてるんだよ」
「うふふ、さあ皆さん。楽しい答え合わせの時間ですよ！」
重い空気の中場違いな声が飛んできた
ホエミーがニコニコ笑いながら立っている
「まず"賢者"！みなさん大正解！佐藤戒さんでした！」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 90人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「オリキャラ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
蓮花(プロフ) - 春雨さん» コメントありがとうございます！キャラの性格は割りと迷走してて初期と違う人みたいになってます笑 (2019年6月24日 6時) (
レス) id: 45ac89d462 (このIDを非表示/違反報告)
春雨(プロフ) - コメント失礼します!いつも楽しく読ませて頂いてます。ジン君のキャラクター性が好きです…。更新頑張って下さい!! (2019年6月19日 19時) (レス) id: 55d503be78 (このIDを非表示/違反報告)
蓮花(プロフ) - キグみんさん» 大変長らくお待たせいたしました...！こんなに更新怠けるなんて想定の範囲外〜でした... (2019年5月23日 8時) (レス) id: 45ac89d462 (このIDを非表示/違反報告)
キグみん(プロフ) - 待ってました…!!(*´ω｀*)もう感謝感激雨アラレ！ジン君がんば！！ (2019年5月22日 16時) (レス) id: 46622e472d (このIDを非表示/違反報告)
蓮花(プロフ) - キグみんさん» ありがとうございます。気長にお待ちください (2019年5月22日 15時) (レス) id: 45ac89d462 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：青薔薇 | 作成日時：2018年10月10日 10時
