第１１５話 ページ19
「おい早乙女迅。中庭があるぞ･･･奇妙だと思わないか」
「外に繋がっているのか？」
「フン･･･そんなワケないだろう。見せかけの庭だ」
空を見上げて見ると雲が全く動いていなかった
「ニセの空に･･･ニセの解放感･･･刑務所もここも変わらないな」
アリスは不貞腐れたように吐き捨てた
「ちょっと話さないかアリス」
ケイジが俺の背後からアリスに話しかけた
アリスは俺にちらりと視線を送るとケイジを睨みつけた
「お断りだ。･･･用があるなら1人の時に来い、篠木敬二」
「･･･あっそ」
やたらギスギスとした空気が流れる
何かあったのだろうか
「やっぱりちょっと怖い人です･･･」
ナオはサラの後ろに身を隠した
俺とアリスの会話を聞いていたギンは外に繋がっていないことにがっくりと肩を落とした
しょぼくれたギンを連れてロビーに戻り、奥の部屋に向かう
暗い部屋の中にモニターがたくさん付いていた
ドラマでよく見る監視カメラの映像が流れているような部屋だ
部屋の中にはカンナが一人ぼんやりと立っていたが俺と目も合わせなかった
部屋の中を調べてみたが特に気になるものもなく、部屋を出ようとすると背後から声がした
『おやおや･･･急にどうしたことでしょう･･･』
驚いて振り返るとモニターの一つが点滅していた
誰かが触れたわけでもなく勝手に起動したようだ
驚いたのはそれだけではない
聞こえた声は確かに――
「ミシマ先生？」
ナオがその声を聴いたようだった
『おお、ナオさんじゃありませんか』
ナオはふらふらとモニターに近づくと張り付くように見つめた
「映像･･･じゃない･･･？会話してるんですか･･･？私と･･･」
『ええ。しっかりと眼を見て、あなたと会話していますよ。ナオさん』
「あ･･･あ･･･あり得ない･･･です･･･」
あり得ない
あの時確かにミシマは死んだ
では、一体誰が･･･
『後ろのみなさんはお友達ですか？初めまして、ミシマと申します』
「初めまして･･･？」
俺はモニターの中のミシマを見る
『私はミシマカズミ･･･高校で国語と美術を教えています』
「ええと･･･俺たちのことを知っているか？」
『･･･ふむ･･･？お知り合いでしたか･･･？』
モニターのミシマは思い出すように首を傾げていたが不思議そうな顔をしただけだった
『･･･思い出しました。私はミシマカズミのAIプログラム。人工知能です』
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蓮花(プロフ) - 春雨さん» コメントありがとうございます！キャラの性格は割りと迷走してて初期と違う人みたいになってます笑 (2019年6月24日 6時) (
レス) id: 45ac89d462 (このIDを非表示/違反報告)
春雨(プロフ) - コメント失礼します!いつも楽しく読ませて頂いてます。ジン君のキャラクター性が好きです…。更新頑張って下さい!! (2019年6月19日 19時) (レス) id: 55d503be78 (このIDを非表示/違反報告)
蓮花(プロフ) - キグみんさん» 大変長らくお待たせいたしました...！こんなに更新怠けるなんて想定の範囲外〜でした... (2019年5月23日 8時) (レス) id: 45ac89d462 (このIDを非表示/違反報告)
キグみん(プロフ) - 待ってました…!!(*´ω｀*)もう感謝感激雨アラレ！ジン君がんば！！ (2019年5月22日 16時) (レス) id: 46622e472d (このIDを非表示/違反報告)
蓮花(プロフ) - キグみんさん» ありがとうございます。気長にお待ちください (2019年5月22日 15時) (レス) id: 45ac89d462 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：青薔薇 | 作成日時：2018年10月10日 10時
