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第114話 ページ18

瓦礫の隙間を抜けて歩いていると、薄暗い廊下に大きな影が見えた

その影は俺が瓦礫の欠片を蹴り飛ばした音に振り返った

「ジン!」

「Qタロウか」

Qタロウは俺の腫れた左頬を見て頭を掻いた

「これは、その・・・。悪かった」

「謝るんじゃねぇ!!」

張り上げた大声にギンは俺の背後に隠れた

「お前さんがやったことは許されることじゃねぇ!だがな、死んでもサラの前でそんなこと言うんじゃねぇ!」

Qタロウに胸倉を掴まれて地面から足が離れる

「ニャ・・・ゴリラ怖いワン・・・」

ギンが怯えたようにQタロウを見つめるとQタロウはバツが悪そうに俺を突き放した

「お前さんが悪くねぇとは言えねぇ・・・けどな、ホエミーが最っ低なクソ人形だっただけじゃき!だから自分を責めるなよ!ジン!」

Qタロウは俺の肩を大きな手で掴んだ

確かに俺は許されないことをした

だが彼は「自分を責めるな」とそう告げた

「ありがとう・・・」

「礼なんかいらんぜよ・・・オレは・・・なんもできんかった。お前さんもどうしようもなかったんだろ・・・」

「それは・・・でも、俺は・・・」

「だから責めるなって言ってるだろ!せめて、カイの・・・アイツの遺志を・・・成し遂げてやりたいんじゃ・・・!」

生きている者ができることは後悔と遺志を受け継ぐことだけ

「ゴリラ意外といいヤツニャン・・・」

「探索に戻るぜよ。出口の事でも誘拐犯の事でもなんでもいい。手掛かりを見つけたいんじゃ」

そう言うとQタロウは探索に戻った

すると薄暗い廊下に腹の虫が鳴く音が響いた

どうやら俺の目の前から聞こえたみたいだ

「ただ・・・若干、腹が減ったぜよ」

Qタロウはへらっと笑った

誰かの腹が鳴れば連鎖して鳴るものだ

俺とギンは顔を見合わせた

「確かに何も食べてないな」

「何か食べ物があるか探してみるニャン!お菓子があるといいワン!」

ニコニコと上機嫌なギンに手を引かれながら荒れた廊下の向かいの部屋に向かった

中に入ると開放的な窓のある部屋だった

「ニャ・・・?外だワン!」

ギンは窓に向かって駆けて行った

部屋の中にはレコやサラの姿もあったが、レコは俺の姿を見ると視線を逸らした

「あー・・・私あっちの方見てくるわ。他のとこ行く時声かけてくれよ」

サラは何かを言いかけたがレコはそのまま部屋を出て行ってしまった

窓際の椅子に腰かけたアリスが俺を見て声を掛けた

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蓮花(プロフ) - 春雨さん» コメントありがとうございます!キャラの性格は割りと迷走してて初期と違う人みたいになってます笑 (2019年6月24日 6時) (レス) id: 45ac89d462 (このIDを非表示/違反報告)
春雨(プロフ) - コメント失礼します!いつも楽しく読ませて頂いてます。ジン君のキャラクター性が好きです…。更新頑張って下さい!! (2019年6月19日 19時) (レス) id: 55d503be78 (このIDを非表示/違反報告)
蓮花(プロフ) - キグみんさん» 大変長らくお待たせいたしました...!こんなに更新怠けるなんて想定の範囲外〜でした... (2019年5月23日 8時) (レス) id: 45ac89d462 (このIDを非表示/違反報告)
キグみん(プロフ) - 待ってました…!!(*´ω`*)もう感謝感激雨アラレ!ジン君がんば!! (2019年5月22日 16時) (レス) id: 46622e472d (このIDを非表示/違反報告)
蓮花(プロフ) - キグみんさん» ありがとうございます。気長にお待ちください (2019年5月22日 15時) (レス) id: 45ac89d462 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:青薔薇 | 作成日時:2018年10月10日 10時

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