第５２話 ページ4
机の上に置かれた黒い長方形のもの
固定されているが、箱の蓋のように開くことができそうだ
開くとアルファベット、数字、ひらがなの書かれたキーが目に入った
「ノートパソコン？」
「興味深いでしょ？」
側からソウがにっこりと笑って尋ねた
薄型のノートパソコンだった
「一応起動させてみたんだ。電源コードは付いてないけど、予備電力で動いてるみたい」
ノートパソコンには緑色の充電マークが点灯している
今はまだバッテリーが残っているようだ
「つまり、充電が切れたらおしまいさ。慎重に中身を調べたいんだけど･･･」
しかし、こんなにあからさまに置いておいていいものだろうか
中身に何か情報が入っていたとしたら
「何かの罠かもしれないだろ？」
「承知の上さ、それでも調べずにはいられないでしょ？」
ソウも同じことを考えていたらしい
黒幕の罠。そう考える方が妥当である
「問題が一つあってね･･･パスワード、つまり暗号でロックされてるんだ、このパソコン」
「だろうな」
そう簡単に中身は見せてもらえないだろう
「適当なワードで試してるんだけど･･･充電だけが減っちゃって。何か心当たりはないかな？」
「うーん･･･誕生日とか？王道だけど」
「パスワードの定番だね。悪い意味で」
「誕生日なら365パターンで当たるぜ？まぁ、賭けても悪くねぇだろ」
「あはは、それをボクがやる感じかな？」
ソウはへらへらと笑った
軽い冗談のつもりだったんだけど
「都合よくパスワードの書かれた紙が見つかれば一番いいんだけどね」
「それこそ罠だろ」
「･･･そっか。う〜ん、ヒントでもあれば･･･」
パスワードは莫大な量の候補がある
誕生日、人名、組織名、あるいはランダムな言葉の羅列かもしれない
「そっか･･･ヒントか」
ソウは何かに気づいたかのように顔を上げた
「もしかしたら、これは誘拐犯側が置いたヒントなのかもしれない」
「と言うと？」
「彼らにとってはどうでもいいけど、ボクらにとっては有益な情報がここに入ってるんだよ。『ナゾが解けたら気前よくくれてやる。ダメならダメで構わない』ってね。充電が切れればもう見れない、時限式の宝箱って所かな」
そんな親切なやつらなのだろうか
「よし、ボクはここでパスワードの解析頑張ってみるよ！ジンさん、手掛かりがあったら教えてね！」
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蓮花(プロフ) - りんかさん» ありがとうございます！ちょうど今時間があるので、ガンガン更新しております！ (2018年3月15日 22時) (
レス) id: d09b3b9af5 (このIDを非表示/違反報告)
りんか(プロフ) - はじめまして！いつも見てます！更新多くて嬉しいです！これからも楽しみにしてます！ (2018年3月15日 22時) (レス) id: 5c6a2a921b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：青薔薇 | 作成日時：2018年3月15日 11時
