第７７話 ページ30
何かに使えるかも、と持っていくことにした
二階の解放された通路の先に向かうと、ナオとレコがいた
「サラ！」
レコは俺たちを見つけると駆け寄ってきてサラの手を取った
「ナオを見つけてくれたんだってな！よくやったよ！ありがとう！」
相当心配していたのだろう。安堵した様子だ
「し、心配かけてごめんなさい･･･」
ナオは俯いてレコに頭を下げた
「気にすんなよ！無事だったんだから！」
レコはナオの背中をバシバシと叩く
「でもな、ナオ。私たちは仲間だろ。もう離れるんじゃねーよ？」
「な、仲間･･･」
ナオはレコの顔を見つめて呟いた
「い、嫌か？私のメイクは怖いなら落とすぞ･･･！」
「え、そこ？そこなの？」
いや、確かに怖いけども･･･
「ち、違います！嬉しいん･･･です」
ナオは何度も頷いた。先ほどまでの雰囲気とは違い明るい様子だ
「おーい、ジンくん、サラちゃん。ちょっとこっち」
ケイジは廊下の扉の前で手招きした
「この扉鍵がかかっててねー。しかもダイアル式」
扉を見ると三桁の数字を入力するようだ
まあ1000通り試せばいいんだけど･･･
「あ、さっきの箱」
俺はご自由にお使いくださいと書かれた箱を取り出した
「白い文字と黒い文字、三桁の数字ですね」
サラは俺の手元の箱を覗き込んだ
「扉の色に合わせて入れればいいんじゃない？白と黒の扉だし」
白い扉に三桁の白い文字を入力すると扉が開いた
扉の中は真っ白な部屋だった
壁には鎖が付いており、先には手錠がついている
それに、やたら空気が重いような気がする
「ボク･･･部屋から出てるニャン･･･」
ギンは青ざめた顔で部屋の外に出て行ってしまった
「･･･ここはよくないね」
ケイジは神妙な面持ちで呟いた
「どういうことですか？」
「んー･･･」
ケイジは言おうか言わまいか悩んでいる様子だ
「なんとなく嫌な予感はします。教えてください」
サラも真剣な顔で問い詰める
「誰か死んだ。ここでね」
俺は思ったことを口に出した
「･･･！」
サラは俺の方に向き直った
「ほんの少しだけど血の匂いがするし、しかもそんなに時間は経ってない。拭いた跡が新しいから」
「時間的に･･･最初の試練かな？」
ケイジは指を折って時間を計算しながら言った
「そんぐらいかなー」
俺は手錠の繋がれた壁の前に立って、少し湿っている壁を指でなぞる
ここでどうやって死んだのか
拭かれている壁の範囲から考えると―――
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蓮花(プロフ) - りんかさん» ありがとうございます！ちょうど今時間があるので、ガンガン更新しております！ (2018年3月15日 22時) (
レス) id: d09b3b9af5 (このIDを非表示/違反報告)
りんか(プロフ) - はじめまして！いつも見てます！更新多くて嬉しいです！これからも楽しみにしてます！ (2018年3月15日 22時) (レス) id: 5c6a2a921b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：青薔薇 | 作成日時：2018年3月15日 11時
