第７１話 ページ23
部屋に置かれた机を台にしてみようかと考えたが、床に固定されて動かない
どうするかと考えているとケイジが戻ってきた
ケイジはお湯を入れた霧吹きと何かを俺に手渡した
「何これ？風呂の栓？っぽいけど」
「赤い扉の「ゆ」の部屋にあったよ。天秤に乗せてみたら釣り合うかなー」
左の部屋の天秤に風呂の栓を乗せると見事に釣り合った
あとは電球をどうにかしないとだ
「･･･肩車でもしてみる？」
「え･･･マジで言ってんの？」
でも、手が届かない以上やるしかないのか
「しょうがねーなー」
「おっと、半分冗談だったけどいいよ」
俺たちの間に謎の沈黙が流れる
「え？ケイジが上でしょ？」
「うん？ジンくんが上だよね？」
お互いに成人男性だ
しかも、そこそこの身長がある
ぶっちゃけケイジを肩車できる自信は俺にはないが
俺のプライド的に肩車されるのはあり得ない
「この場にギンがいれば･･･！」
「あはは、ギンはサラちゃんと一緒だよねー。探す？」
捜した方が余計時間がかかる
ここは仕方ない
男、ジン。腹をくくるさ
「ああー！分かったよ！俺が上でいい！早くやるぞ」
「まあ、合理的だよね」
しょうがなくケイジに肩車してもらうことになった
成人してまで肩車されることなんか普通ないぞ･･･
「貴重な体験だよねー。おまわりさんも流石に大人は肩車したことないよ」
ケイジは余裕なのか笑いながら立ち上がった
「は？お前、勢い良く立ちすぎじゃ･･･いってぇ！！」
「おっと、頭ぶつけた？」
思い切り天井に頭を強打した
「〜っ、いってぇ･･･泣けてきた」
目に涙を浮かべながらも電球を取り外した
「あとはこれを反対側に着けるだけか。次こそは俺が下だからな」
「いちいち降ろすと大変だよ。ジンくん重いんだから」
ケイジは俺を肩車したまま右の部屋に歩いていく
ちょっとまて、これ滅茶苦茶怖いぞ
右の部屋の天井に電球を取り付けると明かりが点いた
「よしよし、よくできました」
肩車された状態でケイジの頭を撫でてやる
「･･･おまわりさんは犬じゃないよ」
不服そうな声と共に降ろしてくれた
「あとはこの鏡か･･･」
部屋に置かれた鏡を見る
全身が映るほどの大きな鏡だ
「あ、ちょっと、包帯がほどけてきてる」
俺は鏡を見ながら緩んだ包帯を直した
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蓮花(プロフ) - りんかさん» ありがとうございます！ちょうど今時間があるので、ガンガン更新しております！ (2018年3月15日 22時) (
レス) id: d09b3b9af5 (このIDを非表示/違反報告)
りんか(プロフ) - はじめまして！いつも見てます！更新多くて嬉しいです！これからも楽しみにしてます！ (2018年3月15日 22時) (レス) id: 5c6a2a921b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：青薔薇 | 作成日時：2018年3月15日 11時
