第６４話 ページ16
こっちも答えてくれなさそうだ
「縄をほどいてほしんだろ？じゃあ、言いたいことは分かるな？」
「フン･･･脅しか？敵意がないんじゃなかったのか？」
「俺とお前の立場が逆なら縄をほどこうって思うか？」
「･･･仕方がない。もう少しだけ話してやってもいいだろう」
自分が不審者なのはわかっているようだ
俺は先ほど答えてもらえなかった質問を尋ねた
まずは誘拐犯についてだ
「フン･･･情報はゼロだ。ここへ連れて来られる前、珍しく面会の予定が入ったんだ。だが、面会室に入っても誰も来ない。おかしいと感じた時にはもう気が遠くなってたな」
刑務所の人間を自由に動かせるほどの組織ってことになるな
こいつの言ってることが本当なら、の話だが
「で？なんで隠れてたんだ？」
「･･目が覚めて思ったんだ･･･やばい！ここはやばい！ってな･･･」
語彙力がなくなってるな
「試練がどうたらスピーカーから鳴ってたが、馬鹿馬鹿しい。身を隠すのが先決だ。赤い扉にカギをかけ、長き間息を潜めた･･･！虎が獲物を狩るときと同じように」
怯えて引きこもってただけってことか
「しかし、世にも恐ろしい音が近くで何度も響き渡ったんだ」
「音？それは･･･」
「しらばっくれるなよ。お前」
「え」
「胸に手を当てて考えるんだな･･･」
こいつ、俺に何か勘違いをしてないか？
「で、その音ってなんだよ」
「そのすっとぼけた所･･･むかつくぜ･･･！」
物凄い勢いだ
押し負けちゃだめだ
「ここまで話したのに、肝心なことが聞けなければ縄はほどけない。残念だな」
「サイテー･･！ならもう好きにすればいいでしょ！」
こっちから何を言ってもだめみたいだ
なら、言葉を出してもらうしかない
「早乙女迅･･･何人を手にかけた･･･？」
「ど、どういうことだよ」
「オレは知ってる･･･とぼけても無駄だ」
クククとゴンベエは笑っている
知っている？この男は何を知っているんだ･･･
駄目だ
俺が取り乱したら負けだ
「まずは冷静に話そうぜ」
「なにぃ？」
「アンタ何か勘違いしているだろ」
「バカな･･･完璧なこの俺が」
俺も便乗してゴンベエを持ち上げる
「完璧だから間違えて思い込みやすいんだよ」
「見え透いたヨイショね！ナメないで！」
もう埒が明かない
そろそろ我慢の限界だ
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蓮花(プロフ) - りんかさん» ありがとうございます！ちょうど今時間があるので、ガンガン更新しております！ (2018年3月15日 22時) (
レス) id: d09b3b9af5 (このIDを非表示/違反報告)
りんか(プロフ) - はじめまして！いつも見てます！更新多くて嬉しいです！これからも楽しみにしてます！ (2018年3月15日 22時) (レス) id: 5c6a2a921b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：青薔薇 | 作成日時：2018年3月15日 11時
