第６３話 ページ15
「･･･まず自分から名乗るのが礼儀だ」
「早乙女迅だ。ジンでいい」
「俺は･･･やま･･･山田権兵衛。ゴンベエと呼べ」
カップラーメンみたいな名前だな･･･
それ、どん兵衛か
「･･･古臭い名前じゃな」
Ｑタロウはそう感想を述べた
このご時世、ゴンベエはレアだよな
「アンタなんか、ハンバーガー丼太郎でしょ！」
「バーガーバーグＱタロウじゃ！」
時たま出てくるオネェは誰なんだよ･･･
それは置いておいて、職業を尋ねてみた
「職業は･･･その･･･なんだ。サラリーマンだな」
「サ、サラリーマン！？」
予想外過ぎる回答につい声が裏返った
「その服装でか･･！？」
「･･･うっ！」
「囚人服みたいだけど･･･」
シマシマの服を見たときに昔漫画で読んだ囚人が頭を過った
「バカめ･･･舎房着にこんな柄はない･･･！パジャマは縦シマだしな」
「ずいぶん詳しいんだな」
「･･･！！テメェ･･･罠か･･！」
ゴンベエは俺を恨めしそうに見た
「ふむ･･･何だか疲れる人ですね」
カイが呆れたようにぼやいた
「確かに、ちょっと長い間人から物を借り過ぎて捕まったさ」
「窃盗犯ね」
「アンタだってゲームとか借りパクしたことくらいあんでしょ！」
ゲームの借りパクと窃盗は違うだろ
俺は借りパクしたことないけどな
「だが･･･模範囚として真面目に過ごしてきたんだ！なのに突然･･･こんな所に連れて来られて･･･！」
被害者、ということは分かった
「何かアンタから言うことはあるか？」
「早く縄をほどけ･･･ブス･･･！」
「あぁ？俺はこれでも美形だぞ？お？」
俺は包帯を少しだけずらして素顔を見せた
「あら、ちょっとイケメンじゃない･･･」
「だろ？なら、話してくれないかな？」
「･･･フン。俺は引っかからねぇからな。目だけ詐欺だろ？素顔はブスなんだからな」
「は？もう怒った。お前ぜってぇ一発くれてやるから、後でツラ貸せや」
「俺は暴力に屈しない･･･だからやめとけ、な？」
青ざめた顔でゴンベエは俺を見た
言い争っても埒が明かない
何か別のことを聞いてみるとしよう
「誘拐犯について何か知らないか？」
「うるさいわね！私ばっか答えさせて！」
これは答えてくれなさそうだ
「じゃあ、何故隠れて･･･」
「何よその言い方！！どこまでも私が愚かなヤツだと思ってるでしょ！！」
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蓮花(プロフ) - りんかさん» ありがとうございます！ちょうど今時間があるので、ガンガン更新しております！ (2018年3月15日 22時) (
レス) id: d09b3b9af5 (このIDを非表示/違反報告)
りんか(プロフ) - はじめまして！いつも見てます！更新多くて嬉しいです！これからも楽しみにしてます！ (2018年3月15日 22時) (レス) id: 5c6a2a921b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：青薔薇 | 作成日時：2018年3月15日 11時
