第６０話 ページ12
命がかかっていれば、自分を犠牲に誰かを助けようなんて者はいないだろう
誰だって自分が可愛いんだ
どんなに綺麗ごとを並べても
「それに、おまわりさんも･･･死にたくないんだ」
「そりゃあ･･･俺だってそうだよ･･･」
「死にたいヤツなんていないさ･･･きっと醜い争いになる。お互いがお互いを大嫌いになるかもしれない」
騙し、騙され･･･ってことか
自分を守るためなら手段を選ばない
他人を蹴落としてまで生き残る覚悟がなければ、このゲームを生き残れないかもしれない
「それでも、もし生き残っておまわりさんにまだ興味があれば･･･ジンくんにだけは教えてあげてもいいよ」
「俺は絶対に･･･メインゲームを回避できる方法を探す」
「うん･･･覚悟だけは決めておくんだよ」
ケイジは俺の肩をぽんぽんと叩くと1階に降りて行った
俺もケイジの後に続いて1階に降りた
「あれ･･･電気が消えてる？」
「おかしいな･･･」
2階は明かりがついたままだった
1階だけ何故明かりがついていないのか
停電したのであれば、隠し部屋にいるはずのソウは完全な闇の中にいるかもしれない
俺たちは食堂奥の隠し部屋に向かった
部屋の戸を開けると、ソウの姿はなく、部屋の隅に誰かが倒れている
「ソウ！？」
俺たちはうつ伏せに倒れているソウに近づく
「･･･うぅ･･･」
ギンは心配そうにソウを見ている
「･･･大丈夫、息はある。おーい、しっかりしろ」
ケイジはソウの頬をぺちぺちと叩いているが、ソウは起きない
俺は部屋の周囲を見て回る
「ジン兄ちゃん･･･ボクも何か、お手伝いするニャン･･･」
俺はギンに部屋の外を見ていてもらうように頼んだ
部屋の机の上にあったはずのノートパソコンがなくなっている
机の下を見ると、緑色にぼんやりと光るものを見つけた
手に取ると、食堂で見つけたカードだ
裏には紫色の骸骨のマークと"身代"と書かれていた
「ジン」
背後からかけられた声に驚いてカードを投げ捨ててしまった
「ソ、ソウ！？大丈夫か？」
「･･･うっ！いてて･･･ボク･･･気を失ってたのか･･･」
「後頭部をガツンとやられてるねー。血が出るほどではなかったっぽいけど」
ケイジは自分の後頭部を擦りながら教えてくれた
「ひどいよ･･･誰がそんなことを･･･」
ソウは机の上を見て、さらに声を荒げた
「ああ･･･やられた･･･！パソコンがない･･･」
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蓮花(プロフ) - りんかさん» ありがとうございます！ちょうど今時間があるので、ガンガン更新しております！ (2018年3月15日 22時) (
レス) id: d09b3b9af5 (このIDを非表示/違反報告)
りんか(プロフ) - はじめまして！いつも見てます！更新多くて嬉しいです！これからも楽しみにしてます！ (2018年3月15日 22時) (レス) id: 5c6a2a921b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：青薔薇 | 作成日時：2018年3月15日 11時
