第４９話 ページ1
見せたいものって一体なんだろうか
俺はソウの向かった食堂を一旦置いておいて別の部屋の探索に向かった
酒場の前の廊下の奥にはレコとカンナがいた
「ほら、これで拭け」
「ありがとうございます･･･」
「チッ･･･あのクソ人形め、着替えなんてねぇのに･･･」
「･･･！」
カンナは俺に気が付くと驚いたような目線を向けた
信頼とは程遠い目で俺を見た
『姉殺しが』
ホエミーの放った言葉は彼女をひどく傷つけた
俺たちが彼女に嘘をついたことが、最も傷つけたことかもしれない
「！？包帯野郎！テメェいつからそこにいやがった！？」
レコは俺に鬼のような形相で近づく
その勢いに押されるように俺は引き下がった
「偶然通りかかっただけだって！」
「だったら、ボサッと突っ立ってねぇでカンナの着替えになりそうな物探してこい！」
「え、ええ･･･」
困惑する俺を尻目にレコはさっさと行けという顔をする
着替えなんて、そんなもんあるのか･･･？
俺は渋々その場を後にした
酒場に入るとぽつりとカウンターに座るジョーがいた
その背後から声をかけようか悩んでいるのかサラがそっと近づいた
サラは息を吐いてから口を開いた
「なぁ〜にしなだれてるんだ！ジョー！らしくないぞぉ〜ッ！」
サラはクールな印象からかけ離れたようにひどくおちゃらけて声をかけた
俺は笑いをこらえるのに必死だった
我慢だ、我慢･･･
ジョーはゆっくりと振り返るとドン引いた顔で口を開いた
「･･･そりゃお前の方だろ、サラ」
「それもそうだな･･･」
がっくりと肩を落としたサラを見てもう限界だった
俺の笑い声に驚いたのかジョーとサラは酒場の入口に立つ俺を見た
「ジ、ジンさん！？い、いつから･･･！？」
「あっはっは！らしくないぞぉ〜ッ！サラ！」
「全部聞いてたんですか･･･」
サラは茹蛸のように真っ赤になってしまった
「ジンさん･･･」
ジョーは俺の方をまっすぐ見つめた
「さっきは、その、ありがとうございました」
「礼を言われるようなことしたっけ？」
俺は思い当たる節がなく、首を傾げた
「オレの首輪必死に外そうとしてくれたじゃないですか」
「ああ･･･」
「オレ、実はジンさんのこと疑ってたんッス。でも･･･あの時、この人本当に助けようとしてくれてるって思って･･･」
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蓮花(プロフ) - りんかさん» ありがとうございます！ちょうど今時間があるので、ガンガン更新しております！ (2018年3月15日 22時) (
レス) id: d09b3b9af5 (このIDを非表示/違反報告)
りんか(プロフ) - はじめまして！いつも見てます！更新多くて嬉しいです！これからも楽しみにしてます！ (2018年3月15日 22時) (レス) id: 5c6a2a921b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：青薔薇 | 作成日時：2018年3月15日 11時
