第３３話 ページ35
「カンナは･･･カンナは、お姉ちゃんを救えたんですか？」
カンナは縋るようにサラに尋ねた
あの仕掛けを解くことさえできれば、本来救えたかもしれない
本当のことをカンナに伝えれば―
今度こそ本当に立ち直れなくなってしまうかもしれない
サラが言葉を発しようとしたとき背後から声がした
「おやおや、カンナさん。レコさん達が探してましたよ？」
ミシマが広場の方向から歩いてきた
「あ･･･」
「会話が聞こえていたので、来てしまいました」
「ミシマさん･･･教えてください、私は･･･」
カンナはミシマに同じ質問を尋ねた
ミシマは顎に手を当ててしばし、考えると口を開いた
「カンナさんは不運でした」
「え･･･？」
「･･･あの時ひとつのカギしかなかった我々は･･･力づくでもう一つの拘束を解くしかなかったのです」
ミシマはカンナに対して最も残酷でない回答を答えた
もちろん、そんなことはでっちあげだが
「･･･幸いナオさんには私が、サラさんにはジョーくんがいました。男性の力を持ってして、ギリギリで解除できたんです」
「･･･そ、そんな！ウソです･･･！そんなの･･･！」
カンナはミシマに叫んだ
「う･･ウソじゃねー！カンナ、これは本当のことだ！」
「状況判断と、力の試練･･･と言った所でしょうか。姉妹であるカンナさん達には･･･ほぼ勝ち目の無い試練だったのですよ･･･」
「し･･･信じない！そんなの！みんな私を騙そうとして･･･」
「本当だよ、カンナ」
俺の口からも嘘が飛び出た
「ジン、さん･･･」
「嘘に聞こえてもしょうがないけど、これが真実だ。俺たちは君を騙そうだなんて思ってないよ」
「カンナさんは･･･後悔してるのですね？」
「私は･･･カンナは･･･お姉ちゃんを殺したんです･･･！」
カンナは両目から涙を流しながら答えた
「あの時、必死にお姉ちゃんは何かを訴えかけたのに！カンナはバカだから･･･何も聞こえなくて･･･！」
「お姉ちゃんはどんな人だったのですか･･･？」
ミシマは涙を流しているカンナの前にしゃがみ込んだ
カンナはしゃくりあげながらも途切れ途切れに答えた
「お姉ちゃんは･･･お姉ちゃんは･･･優しくって･･･ケンカしても･･･絶対にひどいこと言わなくて･･･！いつもカンナのことばっかり考えてて･･･！」
カンナの言葉は最後に続くほど強くなった
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蓮花(プロフ) - 腐ころさん» コメントありがとうございます。名前は入力してもしなくても作品自体は読めるので気にしていなかったのですが･･･。書いた方がいいですかね、気を付けます。 (2020年2月7日 14時) (
レス) id: 7073e93aa0 (このIDを非表示/違反報告)
腐ころ(プロフ) - すみません。おこがましいのですが、名前は固定と書いた方がよろしいのではないでしょうか？ですが物語としてはとても良いので頑張って下さいね！上から目線ですみません（´･ω･｀） (2020年2月6日 21時) (レス) id: 12e607f7fa (このIDを非表示/違反報告)
蓮花(プロフ) - ツキミさん» ありがとうございます。最初書いていたときはとんでもない奴でしたね。自分でも笑いました (2019年6月5日 15時) (レス) id: 45ac89d462 (このIDを非表示/違反報告)
ツキミ(プロフ) - モカを見捨てる主人公ww笑ってしまいました……すみません……。更新頑張ってください！応援してます。 (2019年6月4日 19時) (レス) id: fe6749e978 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：青薔薇 | 作成日時：2018年3月9日 14時
