第９話 ページ11
「つーか、本当にアンタ教員なわけ？」
ミシマに突っかかってみた。腹いせじゃなくて怪しいからだけど
「おや、疑ってますか？ちなみに国語と美術を教えてますよ･･･クク･･･」
「へー学校の先生ですかい。見えないねー」
「えぇよく言われますねぇ･･･」
「オレが言えた義理じゃないが、どう見ても怪しいよ」
胡散臭いよな･･･確かに･･･。俺も内心頷いていると作業着の女がケイジに向かって怒鳴った
「本当に言えた義理じゃないです！先生に謝ってください！」
「うおっと、なんだい嬢ちゃん」
その勢いにさすがにケイジも驚いて身を引く
「これは失礼を･･･実は彼女は元教え子でしてねぇ･･･許してやってください」
「すごくいい先生なんです！見た目で判断しないでください！」
「それフォローになってなくない？」
「やはり見た目は怪しいんですかねぇ･･･ショックです」
ほら。意外と傷ついてんぞ、ミシマ先生
「人格を判断する材料が少ないからね。おまわりさん、嬢ちゃんのこともよく知らないし」
ケイジがそう言うと作業着の女は一歩前に出た
「自己紹介します･･･！私たちは後ろめたい事なんて何もないです！」
「･･･こりゃ失礼しました」
「クールダウンですよ･･･ええ」
色々と興奮している作業着の女はしばらく放っておいたほうがいいかな。っていうか疲れてきたぞこのノリ
「ミシマ先生はここに来るまでの心当たりとかないの？」
自己紹介云々も大事だが、それよりもここに連れて来られた経緯も少しずつ掘り下げないといけない
「嬉しい日でした。教え子達が油絵を教えてほしいというので秘密のアトリエでレッスンをしました･･･」
「みんな先生が大好きなんです！」
これは作業着の女も教わりにいった教え子の一人ってことでいいのか
「帰りも車でみんな送り届けまして･･･最後の家へ向かう途中･･･検問がありました。そこで止められたあと･･･意識を失ったようです。目が覚めると最初の試練が始まりました」
「最初の試練？」
ベッドが折りたたまれるやつか？
「二人で知恵を振り絞ったおかげで無事でした。教え子には助けられますねぇ･･･」
ミシマは作業着の女に目配せをした。先ほどよりはだいぶ落ち着いた様子だ
「名前は絵心菜緒です！ミシマ先生のおかげで今は美大に通ってます！先生は良い人なんです！信じてください！サラさぁぁん！」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 102人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
蓮花(プロフ) - 腐ころさん» コメントありがとうございます。名前は入力してもしなくても作品自体は読めるので気にしていなかったのですが･･･。書いた方がいいですかね、気を付けます。 (2020年2月7日 14時) (
レス) id: 7073e93aa0 (このIDを非表示/違反報告)
腐ころ(プロフ) - すみません。おこがましいのですが、名前は固定と書いた方がよろしいのではないでしょうか？ですが物語としてはとても良いので頑張って下さいね！上から目線ですみません（´･ω･｀） (2020年2月6日 21時) (レス) id: 12e607f7fa (このIDを非表示/違反報告)
蓮花(プロフ) - ツキミさん» ありがとうございます。最初書いていたときはとんでもない奴でしたね。自分でも笑いました (2019年6月5日 15時) (レス) id: 45ac89d462 (このIDを非表示/違反報告)
ツキミ(プロフ) - モカを見捨てる主人公ww笑ってしまいました……すみません……。更新頑張ってください！応援してます。 (2019年6月4日 19時) (レス) id: fe6749e978 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：青薔薇 | 作成日時：2018年3月9日 14時
