第３１０話 ページ10
「ボクも同じように殺されちゃうニャン…？ヤンキーは壁に潰されて…ふわふわエリマキは棘に刺されて…皆苦しそうな顔だったワン…。そんなこと考えちゃダメって分かってるけど…どうしても考えちゃうニャン…」
ギンはさっきの事もあってか参ってきている
早く決着をつけなくては…
だが、ダミーズを人間か見分ける方法はほとんどないに等しい
マイの場合は衣服のわずかな違いで見破ったが、今回はどうする…？
「苦しそうな顔だった、か…。そりゃ、ヒナコだって中学生だしな…。堪えようとしたって涙が…」
ランマルはそこまで言うと言葉を詰まらせた
「おかしいな…映像は見たけど、ヒナコの表情までは覚えてねえ…」
あ、とソウが声を漏らす
「…思い出せなくて当然だよ」
ヒナコの犠牲者のビデオを思い出してみる
カメラの手前側にぶら下がる足と、その姿を恨めしそうに見上げるノエルが映っていた
「そう言われてみれば…、ヒナコだけ顔が映ってないのか」
カメラと遺体の位置でたまたま見えなかっただけなのかと思っていた
だが、青く点灯した棺と合わせて考えると一つの疑惑が浮かび上がる
「…あの映像って本当にヒナコだったんでしょうか？」
「顔が映ってなければ本人かどうかも判断できないよね」
「…本気で言うちょるがか！？映像のやり取りではヒナコって呼ばれてたぜよ！？」
今までの行動を考えると不自然な行動が多かったのはダミーズのヒナコのほうだ
推理を丸ごと覆すよりもヒナコの行動を疑った方がいいかもしれない
そのためには犠牲者のビデオを裏付ける新しい証拠が欲しい
「…なあジン。美術室の絵画覚えてるか？」
Qタロウは藪から棒にそう尋ねた
「趣味の悪い絵が飾ってある部屋？何かあったっけ…？」
「犠牲者達の写真があったはずぜよ…！そこの中に気になるものはなかったか！？」
「すげぇ他力本願じゃん…。あったとは思うんだけど…」
犠牲者の写真があるのならば、ヒナコの死に関する情報はある
だが、あの部屋で記憶に残ってるのは満面の笑みのソウの写真だけ
と言えば俺が先にソウに殺されそうだが…
「良い所まで出掛かってるんだけど…ちょっと確証がないって言うか…」
「よし！頑張るんじゃ、ジン！お前さんの記憶だけが頼りじゃ…！」
俺の記憶力、今までの人生で一番頼られている
「ジンさん、この灯りを見てください」
サラは灯籠の灯りを俺に向けて照らす
「過去の記憶を刺激するみたいで…、何か思い出せました？」
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ハデス - ゆっくり更新してください。応援しています！男主の秘密...ドキドキして読んでいます！ (9月21日 17時) (
レス) @page23 id: 087d3e6d61 (このIDを非表示/違反報告)
蓮花(プロフ) - みかんさん» コメントありがとうございます。最終章が公開されましたらのんびり更新していきます (8月24日 7時) (レス) id: 6d93495a63 (このIDを非表示/違反報告)
みかん(プロフ) - キミガシネにハマりこの物語にハマってしまいました、物語がほんとに作り込まれていて今では大好きな物語です、更新楽しみに待っています (8月20日 0時) (レス) @page23 id: 39f071eb34 (このIDを非表示/違反報告)
scythe - こんばんは、一気見しました。良い作品をありがとうございます。更新楽しみにしてます。陣くんが好きで三次創作を描いたのですが、どこかで蓮花さんに送ることなどはできますか？ (8月3日 19時) (レス) id: b5b8c5d4bd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：青薔薇 | 作成日時：2023年5月28日 1時
