第３２３話 ページ23
「じゃあ…！7番の棺に入ってたのは本物のQタロウだったって言うのか…！？」
俺たちが５階で棺を操作して戻ってきた時には既に…
「なんでだよぉ…ボクたち…皆で…一緒に帰るって…」
涙声混じりの声が聞こえてくる
いつの間にか開いた棺からギンとハヤサカが出てきていた
ギンはQタロウに駆け寄ると彼の胸で泣きじゃくった
「泣くんじゃねぇ…ギン…お前さん、男だろ…。仲間を…守っていかなきゃなんねえぜよ…？」
「だって…！筋肉ゴリラ…、一人で…話だって…できないまま…何にも伝えられないまま…ボクは…！」
Qタロウはギンの頭を優しく撫でる
「伝わってたさ…オレはコピーだが…今も…お前さんの為なら死んでも良いと思ってる…」
「何言ってるんだよぉ…！ダメだよぉ…！」
「オレの幸運は…心が弱かったことだ…」
Qタロウは俺に視線を向けた
「本音を言えば何度も揺れたぜよ…全員を見捨てようと思ったことだって…。でもできんかった…。オレより強いやつに甘えたこともあれば…折れちまったこともあったぜよ…。誰かを見殺しにしてでも…生き残りたいって心が…。だから…幸せなんだ…お前たちの…力に…なれて…」
Qタロウの紡ぐ言葉が途切れ途切れになる
「どうしたの…！？筋肉ゴリラ！Qタロウさん！」
Qタロウは懐から一枚の紙を取り出す
「こいつを…お前さんに…カナトから、渡すよう…頼まれていたぜよ…」
Qタロウから受け取った紙には"遺書"と書かれていた
Qタロウの胸を揺すりながら泣きじゃくるギンの背を彼は撫でた
「ありがとな…ギン…」
力なく彼の腕が落ちていく
眠っているような安らかな顔をしていた
「…終わったな」
アルジーがゆっくりと近づいてくる
「次がお前たちにとっての最後のゲーム、優勝者が決まる」
「…俺たちは絶対に脱出してみせるさ。誰も失わずにな」
俺の言葉にアルジーは面白そうに口元を歪めた
「そりゃあ、楽しみだ…。飯伏 銀、篠木 敬二、月見 真、千堂院 紗良、早乙女 迅。以上5名で決勝戦を行う。それまでの間、じっくりと考えるといいぜ。…お互いを出し抜く方法をな」
続く (更新停止中)
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ハデス - ゆっくり更新してください。応援しています！男主の秘密...ドキドキして読んでいます！ (9月21日 17時) (
レス) @page23 id: 087d3e6d61 (このIDを非表示/違反報告)
蓮花(プロフ) - みかんさん» コメントありがとうございます。最終章が公開されましたらのんびり更新していきます (8月24日 7時) (レス) id: 6d93495a63 (このIDを非表示/違反報告)
みかん(プロフ) - キミガシネにハマりこの物語にハマってしまいました、物語がほんとに作り込まれていて今では大好きな物語です、更新楽しみに待っています (8月20日 0時) (レス) @page23 id: 39f071eb34 (このIDを非表示/違反報告)
scythe - こんばんは、一気見しました。良い作品をありがとうございます。更新楽しみにしてます。陣くんが好きで三次創作を描いたのですが、どこかで蓮花さんに送ることなどはできますか？ (8月3日 19時) (レス) id: b5b8c5d4bd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：青薔薇 | 作成日時：2023年5月28日 1時
