第３２２話 ページ22
「僕は被害者なんかじゃない。健全な"人間"だよ、手足は外れるけどね」
マイちゃんは僕のその言葉を聞いて絶句していた
「人形のフリをしていたってこと？じゃあ、貴方は"あっち側"の人なの？」
「そうだよ。僕は組織側。
そこまで言うと彼女から平手打ちが飛んできた
「最低…！平気な顔して…！皆を騙していたんでしょ…！？」
僕は返す言葉もなかった
彼女たちを騙していたのは事実だし、組織側であることも紛れも無い真実だ
「僕を恨むのも仕方ないし、信じられないのも分かる。でも、Qタロウさんとの約束は死んでも守る。これは本当…。どうせ、僕はこのターンで死ぬんだから」
僕は懐から首輪を取り出す
自分の首に巻かれているものとは種類が違うものだ
「ミドリはこの首輪で"自分にだけ答えが分かるようにする"仕掛けを仕込んでいるんだ。僕の命と引き換えにね」
僕はマイちゃんにこの後行われるメインゲームについて、そしてミドリが忍ばせている仕掛けについて話した
どこまで信じているのかは分からないが、彼女は黙って話を聞いていた
「……生存者の中から一人は矢面に立たないといけない。だから、僕はせめて死ぬなら誰かの身代わりになって死にたいんだ」
「……誰にも知られたらダメなんだよね」
マイちゃんはしばらくして口を開いた
「誰を信じたらいいのかも分からない…でも、皆のことは大好き。それは、カナトくんも同じでしょ？」
彼女は僕の手からファイルを受け取った
「私、信じるよ。カナトくんのこと。裏切ったりしたらジンさんが殴ってくれるもんね！」
「そんなことしないよ、僕はあいつらとは違うんだから…」
僕はマイちゃんに手順を伝えた
彼女にIDカードと起動を託し、僕はAIの立ち上げと他の皆の誘導
これが最期の仕事になるのだろう
小さな抵抗かもしれないが、彼らならきっとーーー。
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ハデス - ゆっくり更新してください。応援しています！男主の秘密...ドキドキして読んでいます！ (9月21日 17時) (
レス) @page23 id: 087d3e6d61 (このIDを非表示/違反報告)
蓮花(プロフ) - みかんさん» コメントありがとうございます。最終章が公開されましたらのんびり更新していきます (8月24日 7時) (レス) id: 6d93495a63 (このIDを非表示/違反報告)
みかん(プロフ) - キミガシネにハマりこの物語にハマってしまいました、物語がほんとに作り込まれていて今では大好きな物語です、更新楽しみに待っています (8月20日 0時) (レス) @page23 id: 39f071eb34 (このIDを非表示/違反報告)
scythe - こんばんは、一気見しました。良い作品をありがとうございます。更新楽しみにしてます。陣くんが好きで三次創作を描いたのですが、どこかで蓮花さんに送ることなどはできますか？ (8月3日 19時) (レス) id: b5b8c5d4bd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：青薔薇 | 作成日時：2023年5月28日 1時
