第３１９話 ページ19
「カナトはお前の命令に背いた。だから"青"の棺を外した。違うのか？」
ミドリの唸る声が聞こえる
「…お前の味方はいない。背を支える仲間もいない。全員お前が殺したんだ…！お前の負けだ…！潔く運命を決めろ…！！それとも…」
「ーーーそんなに怖いのか！！」
「うぅぅぅぅ…！！！うるさいなあ！！！さっきから…！！」
ミドリの荒い息遣いが聞こえる
これで終わる
ミドリの棺は5番
ーー迷う必要はない
「…本当に選べるのかな、ジン」
「…今更、命乞いか？」
「キミがボクを殺すんだよ？"Shatter"、ボクに"相応しい"よね」
俺の視界にノイズが走る
血に塗れたナイフ、全身を刺された男
真っ赤に染まった両手、顔も分からないぐらいに殴られた男
血の詰まった瓶、横たわる血の気の引いた男
血の飛び散った地面、その真ん中に倒れる少年
爪痕の残る両手、ぐったりとする少女の首を絞めていた
そんな様子を見て拍手を上げる男がいた
「すごいよ！サオトメくん！今回も100点満点！"ご褒美"をあげようね」
男は怯えた表情の茶色い髪の少年を連れてきた
「ほーら、キミの弟のトーヤくんだよー、仲良くして……って、紹介の途中に殺しちゃダメでしょ？……あーあ、ダメかぁ。早くリセットしなきゃ……」
「…嘘だ…、俺、なんで……」
「思い出した？勝率100%の早乙女 迅くん。…さあ、今のは現実かな？」
俺の前で倒れていたのは間違いない、目の前にいる仲間たち、そして弟だ
それぞれ"相応しい死"で殺した
じゃあ今立っているのは…？
俺は何のためにこのゲームに参加している？
そもそも、俺は一体何者ーー？
『ーー本物の兄さんなら、迷いなく殺せるでしょ？僕を殺したんだからーー』
茶色の髪の少年が俺の手を引く
さようなら、日和 颯。相応しい死をーー。
彼を葬れば、俺はきっと死ぬ
早乙女 迅は何者でもない化け物に成り下がる
俺はもうーーー
「…あなたは、早乙女 迅です！少なくとも私たちにとっては、それ以外の何者でもない！！」
俺の顔をサラは両手で包み込んでいた
「ジンさんは私たちを殺していません…！皆を殺したのはこんなデスゲームを開催した人たちです！！」
「ーーだから、終わらせましょう。"私たち"の手で！」
サラはヒットする棺を宣言した
「ふざけるな…！サラ…！やめれば良かった…！こんなこと…！死が…こんなに恐ろしいことだなんて…！」
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ハデス - ゆっくり更新してください。応援しています！男主の秘密...ドキドキして読んでいます！ (9月21日 17時) (
レス) @page23 id: 087d3e6d61 (このIDを非表示/違反報告)
蓮花(プロフ) - みかんさん» コメントありがとうございます。最終章が公開されましたらのんびり更新していきます (8月24日 7時) (レス) id: 6d93495a63 (このIDを非表示/違反報告)
みかん(プロフ) - キミガシネにハマりこの物語にハマってしまいました、物語がほんとに作り込まれていて今では大好きな物語です、更新楽しみに待っています (8月20日 0時) (レス) @page23 id: 39f071eb34 (このIDを非表示/違反報告)
scythe - こんばんは、一気見しました。良い作品をありがとうございます。更新楽しみにしてます。陣くんが好きで三次創作を描いたのですが、どこかで蓮花さんに送ることなどはできますか？ (8月3日 19時) (レス) id: b5b8c5d4bd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：青薔薇 | 作成日時：2023年5月28日 1時
