第３１２話 ページ12
「恐らくアリスさんは自然に部屋を出ただけ…。ペアだった本物のヒナコを裏切ったとも知らずに…」
ペアで行う試練で片方が死んだ場合はダミーズにならない
カンナの姉や俺のペアだったやつもそうだ
「キツイ話ぜよ…。無自覚にやっちまった方も…やられた方も…」
だが、これでヒナコは別の人間が成り代わっていることは確定した
棺の中から拍手が聞こえる
「いやー…流石だなあ…。ご褒美に教えてあげるね。マイさんにあげた手はボクの生きた手さ…。でも…ボクが手以外もあげてないとは…限らないよね〜！！」
ミドリの声が右に左にと不自然に移動して聞こえる
「な、お前…！急に何してんだ！」
「えー？何って、首をぐりぐり回してるよ〜！」
数字が表示されている全てのモニターにぐるぐると回転するミドリの頭が表示された
「や、やめろ！気持ち悪い！！」
「どう？驚いた？今の映像はボクの棺の内部カメラだから、生放送だよ！」
「き…きさん…確実に人間じゃねえぜよ…！」
「えへへ〜人間やめちゃいました〜！色んな人にボクの体を分けてあげたから、もうほとんど人間の部分無いんだよね！！」
「なんだよそれ…！何を考えてるんだ…！」
「…体の50%以上が人形ならもうボクは人形ってことで良いでしょ？これこそ肉体の多数決さ！」
「良いわけないだろ！何を勝手に…！」
ミドリのメチャクチャな行動に理解が追いつかない
「えー…ジンさんってばいいのかなぁ…せっかくの"サービス"なのに」
ミドリが人形として処理されるならギンと見分けることができる
だが、青の棺の個数が合わなくなってしまう
「…ダミーズに人間が混ざってて何が困るのかな？」
ミドリは俺の考えを見透かすように問う
「どうせヒットしたらグチャグチャになっちゃうんだから！ヒナコもそうだったでしょ…？」
ギンにヒットしなければいい
それだけを考えればミドリの要求は飲んだ方がこちらに有利だ
「…いいだろう。ギンとお前の棺を見分けることができるしな」
「…せいぜい頑張ってね。それだけで勝てると思ってるならね…」
ミドリはくすくすと笑う
「それじゃあ…議論も尽きたようだし…挑戦者側のヒント使用…行ってみようか」
変わらず塗料が塗られた棺にヒントを使う
今度は色で判別ができる
8番の棺を指定してヒントを使う
8番のヒントは"赤"だった
「助かったぜよ…！赤ってことは、ギンじゃねえ！」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 26人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ハデス - ゆっくり更新してください。応援しています！男主の秘密...ドキドキして読んでいます！ (9月21日 17時) (
レス) @page23 id: 087d3e6d61 (このIDを非表示/違反報告)
蓮花(プロフ) - みかんさん» コメントありがとうございます。最終章が公開されましたらのんびり更新していきます (8月24日 7時) (レス) id: 6d93495a63 (このIDを非表示/違反報告)
みかん(プロフ) - キミガシネにハマりこの物語にハマってしまいました、物語がほんとに作り込まれていて今では大好きな物語です、更新楽しみに待っています (8月20日 0時) (レス) @page23 id: 39f071eb34 (このIDを非表示/違反報告)
scythe - こんばんは、一気見しました。良い作品をありがとうございます。更新楽しみにしてます。陣くんが好きで三次創作を描いたのですが、どこかで蓮花さんに送ることなどはできますか？ (8月3日 19時) (レス) id: b5b8c5d4bd (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：青薔薇 | 作成日時：2023年5月28日 1時
