第３１１話 ページ11
紫色の灯りに照らされて靄がかかっていた記憶が晴れていく
犠牲者のビデオに映っていた遺体は特徴的なソックスを履いていた
壁にかけられた血溜まりに倒れる制服姿の少女
「その特徴…ほとんどチビっ子と同じニャン…！制服におしゃれな靴下、ピンクの髪があれば変装してダミーズに紛れられるワン！」
犠牲者の少女は学校の制服に派手なソックス、そして黒い髪
「服装が同じでも頭髪が違うなんて…そんなもん、ただの…」
Qタロウはそこまで言いかけて声を張り上げた
「べ、別人…！？！？」
「どうやら信憑性が出てきたみたいだね…」
ソウは耳を塞ぎながら言う
黒髪の少女は誰も会っていない
そして犠牲者のビデオでは体の一部しか映っていない
そうなれば、ヒナコの服を着た別人が目の前に現れても誰も疑わない
それが別の人間であったとしてもーー
「それなら、最初に棺にいた2人の人間は判明したって事だよね」
だが、次に青のヒントがでてしまったらさらに確率が上がってしまう
「もしもーし、今の推理…ボクから反論させてもらって良い？」
ミドリは控えめながらも絶対にするという強固な意志を込めて声を出した
「ダミーズについて…最初に説明したよね？"他の生存者と関わりを持たなかった者"を採用するって。もし別人がいてもボクはルールを守る。つまり、黒髪ヒナコのダミーズもいないと…おかしいんだよ」
「そんなところまで律儀にルールに囚われんのかよ、お前…」
「もちろん！フロアマスターだからね！誰か黒髪ヒナコと1度でも会ったことがあるのかな？」
あるわけがない
それは今の推理で証明した通りだ
「あらら…じゃあまた推理が外れちゃったんだね」
結局何も分からずというのか
沈黙の中であの、と声が上がる
「…会ったかもしれない人に、心当たりがあります」
サラは皆を見渡してから言いにくそうに口を開いた
「アリスさんと初めて会った時のこと、覚えてますか？」
ロッカーに閉じこもっていたアリスを引きずって尋問したときのことだろうか
ーー『試練がどうたらスピーカーから鳴ってたが、馬鹿馬鹿しい。身を隠すのが先決だ。』
アリスが最初に言っていたことを思い出す
サラはトランシーバーの再生ボタンを押した
【これは最初の試練。あなたは1人じゃない。目に見えぬ誰かと運命をつながれている】
「これはロッカー室に置いてありました。恐らく、4階と5階で連絡を取り合って協力する試練だったんだと思います」
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ハデス - ゆっくり更新してください。応援しています！男主の秘密...ドキドキして読んでいます！ (9月21日 17時) (
レス) @page23 id: 087d3e6d61 (このIDを非表示/違反報告)
蓮花(プロフ) - みかんさん» コメントありがとうございます。最終章が公開されましたらのんびり更新していきます (8月24日 7時) (レス) id: 6d93495a63 (このIDを非表示/違反報告)
みかん(プロフ) - キミガシネにハマりこの物語にハマってしまいました、物語がほんとに作り込まれていて今では大好きな物語です、更新楽しみに待っています (8月20日 0時) (レス) @page23 id: 39f071eb34 (このIDを非表示/違反報告)
scythe - こんばんは、一気見しました。良い作品をありがとうございます。更新楽しみにしてます。陣くんが好きで三次創作を描いたのですが、どこかで蓮花さんに送ることなどはできますか？ (8月3日 19時) (レス) id: b5b8c5d4bd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：青薔薇 | 作成日時：2023年5月28日 1時
