検索窓
今日:9 hit、昨日:10 hit、合計:43,263 hit

101Q カラフルとチートとそれから午後の部2 ページ6

*****

『どうしてこうなった』

『会長、ゲンドウポーズしながらそれ言っちゃ駄目ですよだがどうしてこうなった』

 隣でゲンドウポーズをする藤村に突っ込みつつ、田中は真顔で言った。

『赤組白組本部観客の男全員が撃沈する光景を誰が予想するんだよ畜生』

『赤組のチアたちの威力パないですね。白組の学ラン野郎どもまで鼻血吹き出して白い学ランが赤く染まってますから気持ち悪い』

『会長本音漏れてますから』

『おっと失礼。えー、えー、思わな展開になった為、小休憩を挟みたいと思います。保健委員の人たちは瀕死寸前の方を介抱してあげてください』

『次のプログラムは会場の様子を見つつ放送を入れます』



「変態ども来るな触るな寄るなキモい変態どもがAと桃井に近づくんじゃねぇよ鼻血止めろ変態ども」

 Aと桃井を背後にやり、ぴりぴりと牽制する西野。

「いやその……ちょっとそれ無理っスわ西野先輩……」

「意識するなっつーのがまず無理」

「どうしましょう赤司君、皆さんが可愛過ぎてツラいです」

「安心しろテツヤ。僕もだ」

「俺もなのだよ」

「崎ちん、みんな可愛いね〜」

「だな〜、つーか俺とアツシ以外顔真っ赤じゃん」

「てかさりげなく西ちん『変態』三回も言ってるよね〜」

「だな〜、てか虹村さんは?」

 きょろっと灰崎が周りを見渡すと、虹村がorzになりながら片手で鼻と口許を覆っていた。

「虹村さん?」
「虹ちん?」

 二人が声をかけると、虹村がゴフッと何かを噎せて吐き出した。

 あ、血でしたこれ。この人ちょっと重症でした。

 どうしようか、よし、からかおう。

「空良さん、ちょっとこっち来て」

「なぁに?」

「虹村さん、ちょっと気分悪いって」

「だから膝枕でもしてあげて? 俺ら保健委員の人呼んでくるから」

「え、そうなの? 大丈夫、虹村君?」

 Aが顔を覗き込むと、虹村の顔がかーっと一気に赤くなった。

「あ、顔真っ赤だね。ちょっと横になろっか」

「へ、あ、いや………」

「はいはい、虹村さんはさっさと横になって」

「俺ら行って来るから〜」

 強引に虹村を寝かせ、強制膝枕をさせてから灰崎と紫原はテントから出た。

「うん、お願いね」

「は? え、ちょ、お前ら待……」

 ひらひらと手を振って立ち去る灰崎と紫原。

 さあ、会長たちを呼びに行こう。

 と、妙に上機嫌で本部テントまで足を進めた。

 因みに、彼らが戻ってくるまで虹村が冷やかされたのは別の話。

102Q カラフルとチートとそれから午後の部3→←100Q カラフルとチートとそれから午後の部1



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (52 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
91人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

黄葉氷雨(プロフ) - これ大好きです!!!思わず一気読みしちゃいました!続きが気になります…いつまでも待ってますよー (2016年2月25日 14時) (レス) id: 2846151982 (このIDを非表示/違反報告)
ユミキ - この作品大好きです!!にじむー超カッコイイ!更新は急がなくて大丈夫だと思うので、きちんと完結した作品にしてください!!!お願いします!m(__)m (2016年1月5日 22時) (レス) id: 2cdc7b326e (このIDを非表示/違反報告)
はるち - 凄く面白かったです!!虹村さん男前すぎます!!キセキの気持ちがわかります!!期待してます!! (2015年12月30日 13時) (レス) id: 3cc41fe1af (このIDを非表示/違反報告)
紅葉−KUREHA−(プロフ) - 時計ウサギさん» 時計ウサギ様、コメありがとうございます!そう言っていただけると嬉しいです(*´∀`)更新が落ちていますが気長に待っていただけると幸いです(;^ω^) (2015年12月10日 22時) (レス) id: 5687a48801 (このIDを非表示/違反報告)
時計ウサギ(プロフ) - 最初から一気に読みました♪虹村先輩カッコよすぎです!!続き楽しみにしてます♪ヽ(´▽`)/ (2015年12月10日 21時) (レス) id: 93ddaea698 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:紅葉 | 作成日時:2015年7月1日 0時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。