106Q カラフルとチートとそれから午後の部7 ページ11
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『えーでは早速第一関門逝ってみましょう!』
『会長、誤字になってますよ』
『おやこれまた失敬失敬☆ では紫原君! どうぞ!』
「え〜とね、はいこれ〜」
紫原はどこからか傘を取り出すと、パンッと開けた。それを片手で持ちながらじっと直立する。
そこへ青峰に肩車された黒子が、紫原の頭上からジョウロで水を流し始めた。
『ああ、バスシーンですね。このシーンは有名ですね会長』
『そうですね。そして観客の女性と子供たちの黄色い歓声が沸き上がってます』
『ということで紫原君は合格です』
「やったぁ〜。空良ちんに会長ありがと〜」
『やっぱり紫原君は大きくても可愛いですね』
『なぜあれで可愛いのか全くもって分かりませんが可愛いのは認めます。さて、次は虹村君! 逝きましょうか!』
「だから誤字ってるって!」
突っ込みを入れてから虹村は大きく息を吸って吐き出した。そして本部テントにいるAをじっと見つめ、
「…そばにいなくてもオレは共に生きる。ずっと心はそばにいる…忘れられたとしても…オレが生涯愛するのはAだけ―――」
『…………………………』
『〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜』
一瞬の沈黙。そして――
「に、虹村主将ぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!」
「マジ男前なのだよぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!」
「もう駄目です僕今天に召されてもかまいませんむしろ召されたいです」
「え何これなんなの鼻がメッチャ熱いんだけど」
「虹ちんなんでそこの台詞抜粋すんのそんでなんでヒロインの名前のとこ空良ちんにすんの!?」
「虹村さん俺らのSAN値はもうゼロっスよ……」
「ここで爆弾発言しないでくれください」
「あああああ虹村さんホントカッコ良過ぎですっっっ!」
カラフルズが荒ぶると同時に女性の悲鳴と男性の雄叫びが広がった。
『あんたホント何考えてんの!? なんでここでそれ言っちゃうの!? 俺らのSAN値ホンット今ので半分以上削られたんだけど!?』
「え、いやあの、かいちょ……」
『〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜っ』
『言いますけどね! ぶっちゃけ空良がメッチャ顔赤くなってますからね!?
のちに帝光中の歴史に残る『バスケ部武勇伝』は、かくしてここから始まったのであった――。
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黄葉氷雨(プロフ) - これ大好きです!!!思わず一気読みしちゃいました!続きが気になります…いつまでも待ってますよー (2016年2月25日 14時) (レス) id: 2846151982 (このIDを非表示/違反報告)
ユミキ - この作品大好きです!!にじむー超カッコイイ!更新は急がなくて大丈夫だと思うので、きちんと完結した作品にしてください!!!お願いします!m(__)m (2016年1月5日 22時) (レス) id: 2cdc7b326e (このIDを非表示/違反報告)
はるち - 凄く面白かったです!!虹村さん男前すぎます!!キセキの気持ちがわかります!!期待してます!! (2015年12月30日 13時) (レス) id: 3cc41fe1af (このIDを非表示/違反報告)
紅葉−KUREHA−(プロフ) - 時計ウサギさん» 時計ウサギ様、コメありがとうございます!そう言っていただけると嬉しいです(*´∀`)更新が落ちていますが気長に待っていただけると幸いです(;^ω^) (2015年12月10日 22時) (レス) id: 5687a48801 (このIDを非表示/違反報告)
時計ウサギ(プロフ) - 最初から一気に読みました♪虹村先輩カッコよすぎです!!続き楽しみにしてます♪ヽ(´▽`)/ (2015年12月10日 21時) (レス) id: 93ddaea698 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:紅葉 | 作成日時:2015年7月1日 0時