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26話 ページ27

タッツン先輩は少し考え込んだ後、いつもの優しい笑顔でゆっくりと口を開いた。


「……そうですか。ですが俺は、彼女は藍良さんを好きだと思いますよ」
「そう?……どう、かなァ」

そうだったらいい。Aちゃんは、おれの大切な人で、……初恋、だから。

初恋は実らない、なんてよく言うけれど。もしそうならおれは失恋するんだなァ。少し悲しい。
でも、タッツン先輩は割と鋭いから、そうなのかも、ねェ……?
まあ、おれの期待でしかないけど。

空を見上げる。今日の夜空は、星がよく見える。
彼女に電話やメールをして伝えたいけれど、そんな気力は無いだろう。
今のおれにできる事は、あのノート以外無いのかもしれない。

「さて、そろそろ戻りましょうか。もうすぐ夕飯ですし」
「あっ、そうだね。今日はタッツン先輩が当番だっけ?」

会話をしながら彼の歩幅に合わせて歩く。
他愛も無い会話が、おれの中の彼女に対するわだかまりを消してくれるようで、心地よかった。


「……おやすみ」

その呟きは、虚空に消えていった。

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- Chrisさん» ありがとうこざいます……!!ご指摘ありがとうございます。修正致しますね。ご拝読ありがとうございました。 (2020年6月27日 13時) (レス) id: 394661b33d (このIDを非表示/違反報告)
Chris(プロフ) - 読了後のちょっと暗い気分と明るい光景が凄く良かったです。突っ込むべきか10分迷ったのですが、30話のシーン、心臓マッサージは心臓が止まるまではやらないので、意識がなくなるのと心マ逆かな……と思いました(細かくて申し訳ありません)。めちゃ素敵なお話でした>< (2020年6月25日 22時) (レス) id: 73fd199b01 (このIDを非表示/違反報告)
- ほたるさん» ほたるさん、拝読頂きありがとうございました。感動して頂きさけて何よりです! (2020年6月4日 15時) (レス) id: 394661b33d (このIDを非表示/違反報告)
ほたる(プロフ) - 視界が揺らいできました、良い作品をありがとうございます (2020年6月3日 0時) (レス) id: c7843103b7 (このIDを非表示/違反報告)
- きららさん» 短かくてすみません……何か途中から話が思い付かなくて……笑 感動して頂けて何よりです、最後までご愛読頂きありがとうございました。えっそうなんですか……??メリバ良いですよね……((ボソッ (2020年5月26日 7時) (レス) id: 394661b33d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:西宮 | 作成日時:2020年4月20日 15時

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