【NARUTO】月下の紅時雨 (ページ16)

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⚠️流血表現が含まれています
苦手な方はご注意ください
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ネジ視点

ガイたちの元へ戻ると、逃げるように告げる

ﾘｰ
「ネジ、リサさんは？
それに、逃げるってどういうことですか？」

ﾈｼﾞ
「俺もよくわからない。
が、とにかく逃げるのが先だ」

全員で走っている途中に、
先程のことを説明する

考えてもわからない状況に混乱していると、
突如、黒い塊が飛び出してきた

それは、ガイの腕に噛みつく

ガイが空いている手でそれを殴り付けるが、
当たる前に避けられてしまう

噛まれた腕からは、血が滴り落ちていた

『美味しくなーい』

リサ？

それに、あの脚…

何故もう血が止まってる？

呆気にとられる俺たちを余所に、
彼女は味の感想のようなものを告げる

『まあいいか。メインはそっちの血継限界を持った子だし』

目が合い、ニヤリと笑う彼女の表情からは、
少なくとも友好的な印象は受けなかった

全員、戦闘体制にはいる

体が、動かない…

見ると、紐状の何かに動きを封じられていた

リサはガイの元へ近づく

『じゃあ一人目。いただきまーす…』

リサがガイの腕に口を近づける

もうダメだと思い、目を閉じたその時、

ﾄﾞｻﾘ…

突然、リサの体が傾き、仰向けに倒れ込む

同時に、動きを封じていた何かも消えてなくなった

いまいち掴めない状況に困惑する

何故襲い、何故止めた？

『月が、隠れた』

見ると、先ほどまで辺りを仄明るく照らしていた三日月が、雲に隠れていた

彼女の瞳が金色に戻っていたことは、
暗くて誰も気がつかなかった

リサが地面に横になったまま告げる

『私を、

私を、

殺して』