片鱗 ページ17
テン
「なにこれ?さっきから状況が
全く掴めないんだけど」
テンテンの言うとおり、
全くの急展開に理解が追いついていない
『私は貴方たちのことを…。
今やらなきゃ、今度は本当に…』
ガイ
「それはできない」
『なんで?
私が死ねば、貴方たちは助かるし、
私も罪を重ねずに済む。
私はもう、仲間を殺したくないんだ…』
衝撃的な言葉に耳を疑う
ガイ
「やはりそうか…」
ガイだけは知っていたのだろうか。
その一言が、彼女の発言を裏付ける
リー
「どういうことですか?ガイ先生」
ガイ
「こいつは、3度仲間を亡くしているといったな。恐らく、今のような状況で仲間に手を掛けたんだろう」
『知ってたんだね。なら、早くしないと、
貴方たちもまた同じようになる。だから…』
ガイが、彼女の元へ脚を運ぶ
ガイ
「言ったはずだ。
俺の教え子は、そう簡単には殺させないと。
それにはリサ、お前も含まれている」
彼女はハッとしたように目を上げる
そこにはキラリと効果音の付きそうな
ガイの笑顔があった
彼女は、目元に手をやると、深く息をつく
『ほんとに、もう…』
そう言う彼女の声は
少しだけ滲んでいるように感じた
『今から、私の言うとおりに動いて。
じきに月が現れる。その前に全て終わらせる。』
まず、
私の首をきって
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作者名:じょうろ | 作成日時:2020年1月23日 21時