政略結婚かと思ったら、恋愛結婚でした【梵天】

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『護衛を付ける』

そう端的に返ってきた。

･･･説明足りなくないですか？

どうしたものか、と思っているとピンポーン、と軽快にチャイムが鳴った。

モニターを確認して、通話に出る。

「はい」

「首領から仰せつかって参りました。早乙女A様でよろしいですか？」

ああ、この人が買い物に付き添ってくれる「護衛」かと1人合点する。

「はい、いま出ますね」

タタタッと玄関に駆けていき、ドアを開ける。

「！」

表には、強面の男性が2人。

モニターだけでは分からなかった、体格の良さがはっきりと出る。なんて屈強な方たちなんだ･･･と気後れしてしまう。

「ごめんなさい、今準備してきますね」

一旦ドアを閉め、バッグに財布やらポーチやらを投げ込み、急いで再びドアを開ける。

「では、行きましょうか」

ぺこり、と会釈をして私の後ろにつく護衛さん。

気まず！！！

マイキーさん何してんの！？！？気まず！！！

心の中で発狂する。

車はマイキーさんが手配してくれていたようで、私が運転して後部座席に護衛さんを乗せる、ということは無いようでひとまず安心した。

護衛さんの人は寡黙だが、紳士的にエスコートしてくれた。多分そういうことを自然にできる部下を選んだのだろうなと考える。

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