【黒バス】女性恐怖症ギタリストと声の出ないボーカリストのお話。 (ページ23)

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21音　修羅場ページ23

「なんでAがここに居んの!?!?!?!?」
「はあ!?!? 霧崎第一!?!? なんでお前ら……!?」
「Aー!! これで今晩からも一つ屋根の下だね!!!!」

荷物も下ろさずに原はAに抱き付く。
170以上あるAだが188の原とは体格差があるため、よろけてしまうが慣れていたので堪えた。

「原さん!? そ、その男誰……!?!? 今晩からもってどういうこと!?!?」
「森山落ち着けって。で、A、霧崎第一と知り合いだったのか? 理由によってはその前髪男の明日はないと思え」
「笠松さんこそ落ち着いてほしいッス!!!!」

騒がれているのが自分と原のせいだと理解したAは原を引き剥がし、ぱしっと背中を叩いた。

「痛～。ひどくね?」

-みんな困ってるから。あと一哉の友達? も驚いてるし-

「うわマジだ。つーか花宮さらに顔こっわ」
「馬鹿にしてんのかテメェ」
「馬鹿にしてましぇーん」

馬鹿にするように返した原に、花宮が掴みかかった。

「……で、どういう関係だ?」

-ただの従弟だよ。原一哉。高校二年生-

笠松は一度文字を読み、顔をしかめ、瞬きするともう一度読んだ。
そして、叫んだ。

「霧崎第一の奴が従弟ぉおお!?!?」
「つーか、Aの幼馴染みって海常の主将だったんだね～。言ってくれればいいのに」
「言われたらどうする気だ? あ?」
「うわーAの幼馴染みサンこわーい」

ケラケラと余裕の声音で原は笑った。