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3滴 見られてしまったばかりに ページ5

「あー今日は当たり多かったわ」
「気に入ったアクセとか服あってよかったな」

そう言う真は左手に俺の買った物を提げている。

「ごはんも美味しかったね」

対する俺はアクセサリーの入った袋のみを持っている。
このように真が俺の荷物を持っているのはもう俺らにとっては当たり前のことで、なんだかんだいって真は心を許したやつには緩い。
ちなみにイヤリングは買ってすぐ取り付けた。
小さな羽のついたお洒落なイヤリングだ。

「ん、荷物」
「うん、ありがと。楽しかったよ。じゃあね」
「おう、またな」

俺を家まで送ると、真は帰っていった。
それを確認すると俺は家に入り、カーディガンを脱ぐ。

「んー……はぁ……あ」

けのびをして、お風呂入ろうかと考えたそのとき
耳鳴りがした。
妖夢が近くにいると大体耳鳴りがするのだ。

「着替えるか」

ボソッとそんな事を呟いてワンピースから長ズボンTシャツパーカーというラフな格好に着替えた。





外に出て、家の屋根にジャンプして昇る。
生活費はバイトで工面しているが、家は親が既に支払いを済ませているため立派な一軒屋に住んでいるのだ。
妖夢を見つけると、左手につけている包帯をはずした。
すると
こぼれ落ちた血が剣に変化した。

「よっ」

そんな軽い声を出して飛び下りる。

「オラァ!」

ざしゅ、と音を立てて妖夢を切り裂く。
どうやら一撃で仕留めたようだった。
キラン、と妖夢石が空中で光る。

「くっそ血がつきやがった」

妖夢石を拾って呟く。
帰り血を浴びて、見た目はまるで事故にあったかのような状態となっている。

「あれ……2年の、Aさん……?」
「あ、お前……1年の」

そこにいたのは同じ桐皇学園に通う美女で有名な1年、桃井さつきだった。

「どうしたんですか!?事故に……!?」
「いや大丈夫だから、じゃあな」

このままここに居ても面倒なことになるだけだ、そう判断し側の屋根に飛び乗って家へ向かった。

「(あいつむやみに人のこと話すやつじゃなさそーだし、まあ大丈夫だろ)」

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作者名: | 作成日時:2015年1月22日 23時

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