【あんスタ】自由人

じゅうろく ページ17

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『遅くなりましたー…って、あれ？』



扉を開けたら誰もいない音楽室

え、まって、帰った？




｢あれ？誰もいない｣




薫さんと2人で立ち尽くしてると



ギィィと音を立てて開いた棺桶
そこから眠そうな顔をした朔間さんが





｢ふぁ〜
おかえり嬢ちゃん｣





そう言ってふわっと笑った

いや、かっこいいなとか思ってる場合じゃない




『あ、ただいまです
それより朔間さん、2人は？』


｢ああ、わんことアドニスくんなら帰った｣





ケロッとした顔でそう言った朔間さん


あーやっぱ帰ったか〜って



『何でですか！？！』



若干怒り気味で聞いたら




｢何でと言われてものぅ…
ほれ嬢ちゃん、外を見てくれ｣




困り顔で窓を指さす朔間さん
言われた通りに外を見ると



『…もう暗くなってますね』



いつの間にって感じだけど
そりゃ帰るわな



｢アドニスくんは嬢ちゃんが戻るまで待つと言ってたんじゃが、我輩が帰らせた☆｣




最後の星なんだ
あれか、暗いから絶好調なのか朔間さん

にしても初日でこれって




『あの、すいませんでした』




朔間さんと薫さんに向けて頭を下げる




『朔間さんはせっかく起きてくれて
薫さんはせっかく来てくれたのに』





大神とアドちゃんには明日謝ろう




そんなことを思ってたら
不意に頭に手の感触が




｢頭上げて？｣





その声で薫さんの手だと分かった

恐る恐る頭を上げると
何故かニコニコしてる朔間さん


今日やたら表情筋動きますね





｢嬢ちゃんは初めてなのによく動いてくれた
我輩は感心したぞ。だから謝らんでくれ
次からまたよろしく頼んだ。プロデューサー｣



｢まさかわざわざ迎えに来てくれるなんて思わなかったからびっくりしたよ〜
ってことで次も迎えに来てね？Aちゃん♪｣



2人共笑顔でそう言ってくれて何かもう泣きそうなんだが。てかイケメンすぎかよ







ーーーー


(ありがとうございます！
次！次で挽回します！！！！)

(おお、期待しておるぞ。
そんなことより気になったんじゃが)

(？なんですか？)

(何故薫くんのことは薫さんで
我輩のことは朔間さんなんじゃ？)

(あっと、それは
私、薫さんの名字、知らないから)

(あれ？自己紹介してなかったっけ？
俺、羽風薫だよ。改めてよろしくね)

(あ、じゃあ羽かz…(あ、でも〜))

(薫さんのままで♪)

(え、)

(じゃあ我輩のことも
ほれ、呼んでみ、零さんと)

(零さん)

(ん。良い子じゃ♪)

(なんだこれ)

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