１５、人捜し ページ15
・
月永捜しにアイドル科の校舎を歩き回る中で呟いた。
『命令』と言われた以上、やるしかないのだが。
これじゃただのパシリじゃねぇかよ。
乾いた笑い声を出して、ふと窓の外を見た。
｢……いた｣
視線の先にいるのは、芝生で寝っ転がって作曲するあいつ。
数十分捜してあんなとこにいられると、疲れがどっと増えてくる。
ともあれ見つかったんだ、とりあえず下に降りよう。
｢あー……、この高さなら行けるか｣
窓の下を見て、なんとなく距離を把握する。
その後、窓に手をかけて、そこから飛び降りた。
計算通り、月永に当たらない距離に着地する。
｢ん？……んん？！ミズ、お前何処から来た？！｣
案の定びっくりして作曲した手を止める月永。
窓から飛び降りた、と言おうとするけど、止められる。
｢待って！言わないで、妄想させて！｣
｢いやいや、そんな暇ねぇんだけど｣
｢そうか！ミズ、お前も宇宙人だったんだな！｣
｢ミズって言ってる時点で分かってんだろ｣
大きくため息をついて、月永の話を遮る。
長時間労働したくねぇし、遅いと瀬名がうるさい。
とりあえずレッスンがあることと、曲の話があることを伝える。
すると月永は、｢うーん｣と唸って考えだす。
｢セナが曲の話っていうなら歌詞のことか
あれは任せてあるんだけど｣
｢そう言わずに行ってやったら？
1人のユニットじゃねぇんだし、迷惑かけるだろ｣
｢おれはいてもいなくても迷惑しかかけてないけどな｣
｢じゃあ尚更だろ｣
腰に手を当てて、月永を見る。
｢生きてるだけで誰かしらに迷惑かけてるんだ
それに責任があると思うなら、やるべきだろ｣
何となく、自分に返ってきてる言葉だった。
その事に苦笑しながら、説得し続けた。
｢ん〜、ミズがそこまで言うなら行くか｣
｢おっ、良かった良かった｣
｢でもレッスン室の場所忘れたんだ、案内して！｣
｢おいおい、大丈夫かよ『リーダー』さん｣
呆れ半分で月永と歩き出す。
散らばった楽譜に目をやると
面白そうなアップテンポが記されていた。
｢いい感じの曲じゃん、こういうの好きだな｣
かき集めて月永に手渡して言ってみる。
すると、嬉しそうに目を輝かせた月永の言葉が返ってきた。
｢そうだろ！今回は特に調子がいいんだ！｣
｢へぇ〜、それは良かったな｣
｢あぁ！『Knights』の新しい武器だ！｣
｢武器って……、でも俺、『Knights』の曲、割と好きだぞ｣
月永が作曲しただけじゃない。
瀬名がそれに想いを込めた詞を載せている。
だから『Knights』の曲は素晴らしいんだ。
おみくじ
おみくじ結果は「末凶」でした！
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 496人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「あんスタ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
nekosugi - 色んな作品楽しみにしてます！！ (2018年3月29日 18時) (
レス) id: f7266d588f (このIDを非表示/違反報告)
莉緒(プロフ) - nekosugiさん» 是非！よろしくお願いします！ (2018年3月28日 1時) (レス) id: a945d15bb6 (このIDを非表示/違反報告)
nekosugi - 私もせなくん好きですよ！もしよかったら友達になりませんか？ (2018年3月21日 21時) (レス) id: f7266d588f (このIDを非表示/違反報告)
莉緒(プロフ) - nekosugiさん» 私は元真緒くんでしたけど、今は瀬名くんです！ (2018年3月3日 23時) (レス) id: a945d15bb6 (このIDを非表示/違反報告)
nekosugi - 莉緒さんは、あんスタで誰が好きですか？ (2018年3月3日 15時) (レス) id: f7266d588f (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
