空座決戦編 ページ3
「・・平子真子」
今はおぬしらを" 味方 "と考えて良いのかの。
元柳斎は鋭い視線を緩めぬままで、平子に問うた。
その視線に怯むこともなく、静かに見つめる彼の色素の薄い瞳は決して感情を写しはしなかった。
「・・そんなもん決まってるやろ」
ーーあかんわ。
迷う事なく告げられた言葉。
思わずAがグッと拳を握りしめる。
元柳斎は鋭く平子を睨みつけたまま、腰に携えた斬魄刀へと手をかけた。
「俺らはあんたらの味方ちゃう」
元柳斎が刀を抜こうとしていることを視界に収めながらも平子は視線をそらす。
滑らせたそれがAのそれと一瞬交わる。
「俺らは藍染の敵。ほんでもって一護の味方や」
彼の視線は止まることなく、無情にも背が向けられた。
グッと手を握り締めたままだったAが俯く。
ーー彼の言葉が全てだった。
それ以上でも、それ以下でもない。
彼らはもう死神ではないのだ。
彼らはもう、仲間ではないのだ。
再び風の切れる音が響いて、平子の背は遠く離れていった。
ーーーー
「ア〜〜〜〜」
真っ青に晴れ渡った作り物の空に不気味に響く声。
ワンダーワイスの発している奇声に反応したAが前線へ足を進めた。
かつての隊長格が参戦したとはいえ、こちらの隊長格はかなり消耗している。
その上藍染達は無傷であり、十刃と思われる破面達もお元気そうだ。戦況は思わしくない。
何より、
『・・あの破面、』
見覚えのある小柄な破面は前に空座町に来ていた奴だった。
他とは随分異質で、会話も成り立たない不自然な破面。
あの浦原が警戒していたのだ。用心するに越したことはないだろう。
一体何をしでかすつもりなのか。
『良からぬこと、やってくれそう』
刹那、Aが視線を鋭く滑らせた。
「ウ〜〜〜〜〜アアァァアァアアァアァアアア！！！」
再び地を破るような叫び声を上げる破面に日番谷が目を見開く。
「何をする気だ・・！？」
突如、ワンダーワイスの後ろにいた巨大な異形がその口を開いた。
それはまるで彼の声に反応するかのように。
ぐちゃり、ねちゃり、と粘着質な音が辺りに響く。
「な・・」
「まさか・・！」
途端にボトボトと地へ吐き堕とされた漆黒のケダモノに戦場に立つ死神達の顔色が変わる。
「あれが全部ギリアンか・・！！！」
まさに山の如く現れたギリアンに砕蜂が表情を歪めた。
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おもち(プロフ) - ううさん» 二週目ありがとうございます（ ; ; ）！現在最初の方から加筆修正中で読みにくい点もあると思いますがぜひいつでも読んでいってください。わたしもギン乱推しなので、二人の妹になりた過ぎてこうなりました笑これからもよろしくお願いします！ (2020年12月20日 0時) (
レス) id: 1513b391e8 (このIDを非表示/違反報告)
うう - 全部読んで2周目です。ギン乱推しなのです最高です。ありがとうございます。もっと他の人にも読んで欲しい作品です。 (2020年12月20日 0時) (レス) id: bccb65748a (このIDを非表示/違反報告)
おもち(プロフ) - もももさん» 文字が多くて分からずらいとこが多かったですよね（ ; ; ）！読んでくださりありがとうございます！ (2020年9月6日 0時) (レス) id: 1513b391e8 (このIDを非表示/違反報告)
ももも - ぶっ通しでしっかり読ませていただきました！！これはもうぶっ通しで読まなきゃいけないシーンですね！！(*´∀｀*) (2020年9月5日 22時) (レス) id: ce0dea41c8 (このIDを非表示/違反報告)
おもち(プロフ) - もももさん» そう言っていただけて嬉しいです！ここのお話はどうしてもぶっ通しで読んでいただきたくて、遅くなってしまいました‥（ ; ; ） (2020年9月5日 19時) (レス) id: 1513b391e8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：おもち | 作成日時：2020年8月24日 21時
