空座決戦編 仮面の軍勢 ページ1
ボクが明日蛇となり
人を喰らい始めるとして
人を喰らったその口で
キミを愛すと咆えたとして
キミは果して今日と同じに
ボクを愛すと言えるだろうか
空座決戦編 1話
仮面の軍勢
「アー、ウ〜〜・・」
偽物の空が再び割れた。
途端に広がったのは歪む霊圧と吸い込まれそうな暗闇。
そこには他の破面とは明らかに異質で小柄な破面の姿があった。
「何だ、あいつは・・?」
「得体の知れないのが出てきたねぇ・・」
「ワンダーワイス・・」
突如現れた破面にスタークが眉根を寄せる。
ワンダーワイスと呼ばれる破面の声に反応するように黒膣の奥からズッ、ズッ、と何か巨大な生物が身体を引きずる音が響いた。
「何だあれは!?」
「!!!」
驚愕する浮竹の言葉と共に、ギリアンとは比べものにならないほど巨大な一つ目の怪物が姿を現した。
全隊長格がその異形に目を見開く。
「アウ〜〜・・」
何やらまた声を発したワンダーワイスに目を向けた刹那、その手は隊長格すらも追えぬスピードで浮竹を背中から貫いた。
「な、」
浮竹の目に映るのは、自身の胸元から突き出た血だらけの腕。
目を見開いた京楽がワンダーワイスの背後に周り、その背に刀を振りかざした瞬間、彼の左肩にスタークの銃がかざされた。
反応する間も無くトリガーは引かれ、八番・十三番の隊主羽織と共に二人の背中が地へと堕ちる。
「・・悪いな」
こいつが出てきたってことは、藍染サマがもう待てなくなっちまったってことだ。と続けたスタークは静かな瞳で落ちた背中を見つめていた。
スゥ、とワンダーワイスが大きく息を吸い込む。
「おあぁああぁああぁぁああ!!」
奇声と共に日番谷の氷の華が砕け散り、中からハリベルが現れた。
砕蜂が倒したかに思われたバラガンも再び姿を見せた。
黒膣から現れた巨大な異形は藍染達が捕らわれている炎の壁へ息を吹きかける。
「ーー厭な匂いやなァ、相変わらず」
「同感だな」
「" 死の匂い " てのは、こういうのを言うんやろね」
「結構な事じゃないか」
死の匂いこそ、この光景に相応しい。
その言葉と共にゆったりとした微笑みで現れた三人にイヅルの目が見開かれる。
「あ・・あぁ・・」
一歩、また一歩と彼等は足を進める。
余りにも絶望的な状況にガタガタと震え、目を閉じた。
「終わりだ・・本当に・・・」
どうしたら、どうしたら、
ーーA副隊長‥っ、
目を閉じ、彼女の名を呟いた時だった。
192人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「アニメ」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
おもち(プロフ) - ううさん» 二週目ありがとうございます( ; ; )!現在最初の方から加筆修正中で読みにくい点もあると思いますがぜひいつでも読んでいってください。わたしもギン乱推しなので、二人の妹になりた過ぎてこうなりました笑これからもよろしくお願いします! (2020年12月20日 0時) (レス) id: 1513b391e8 (このIDを非表示/違反報告)
うう - 全部読んで2周目です。ギン乱推しなのです最高です。ありがとうございます。もっと他の人にも読んで欲しい作品です。 (2020年12月20日 0時) (レス) id: bccb65748a (このIDを非表示/違反報告)
おもち(プロフ) - もももさん» 文字が多くて分からずらいとこが多かったですよね( ; ; )!読んでくださりありがとうございます! (2020年9月6日 0時) (レス) id: 1513b391e8 (このIDを非表示/違反報告)
ももも - ぶっ通しでしっかり読ませていただきました!!これはもうぶっ通しで読まなきゃいけないシーンですね!!(*´∀`*) (2020年9月5日 22時) (レス) id: ce0dea41c8 (このIDを非表示/違反報告)
おもち(プロフ) - もももさん» そう言っていただけて嬉しいです!ここのお話はどうしてもぶっ通しで読んでいただきたくて、遅くなってしまいました‥( ; ; ) (2020年9月5日 19時) (レス) id: 1513b391e8 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:おもち | 作成日時:2020年8月24日 21時