番外編 ページ35
「パパ……今度はAね、パパとも行きたいの。
ねぇ、いいでしょ……(*☻・☻*)」
目をまん丸にして、つぶらな瞳を父に向けているA。
その姿は正しくハムスターの様で、可愛く見えたのはここだけの話し。
そして父も、そんなAの姿に弱いのは今に始まったことではないが、嫌と言えないのを僕は知っている。
「分かったよ。」
「やったあ!!ヽ(*^▽^*)ノ♪♫☆」
とても嬉しそうに笑い、はしゃぐ妹。
そんな妹の頭を撫でた父は、リビングから出て行った。
「あそこのゲームセンターにはもう行けないのにな。
どうするんだ?」
「うん、今度は違う所かな。」
えへへと笑う妹に、僕はため息をついた。
妹が景品を取り過ぎたせいで、今回行ったゲームセンター側から、もう来ないで欲しいと言われてしまったのだ。
しかも職員はAを見て、ASNと呟き、驚いていた。
何かあるのだろうか。
「気になっていたんだが、ASNって何だ?」
「私の別の名かな。
一応これでもAはね、有名人なんだよ。
あのゲーセンには知られちゃったけどね。」
なるほど。
来店制限をされる程ということは、その業界では名の知れた存在であるのだと気付く。
ASNか……
ん、ASN……………!
まさか浅野!!?
「パパと次行く時は、別の場所にするんだぁ。
もうね、決めてあるんだもん!!」
スマホを片手に、次行くゲームセンターの情報を眺めて嬉しそうに話すA。
店側にとっては、きっと来て欲しくない客なんだろうなと思う。
にしても、あの父とゲームセンターって……
想像がつかない。
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壱(プロフ) - ちくわさん» コメントありがとうございます。嬉しいお言葉を下さり、励みになります。悪の大罪シリーズについてですが、実は知らなくて、すいません……。「悪の娘』とかがあると名前だけは聞いたことがありますが、分からないです。おススメ作品ですか? (2018年6月1日 21時) (レス) id: eca00d5e47 (このIDを非表示/違反報告)
ちくわ - 面白いです! 悪ノ大罪シリーズとか知ってたりしますか? (2018年6月1日 17時) (レス) id: ae2f86a54b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:壱 | 作成日時:2018年2月18日 8時