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番外編 ページ34

「これは……………」




只今内のリビングは、物で溢れ返っていた。




お菓子、飲み物、バック、カップラーメン、フィギュア、タオル等の衣類、そしてぬいぐるみ。




その惨状を目の当たりにした父は散乱した物の中心人物に視線を向ける。





「A、これは何だい?」




「今日の戦利品だよパパ!!

凄いでしょ〜」





ハムスターガウンを着て小さな体でジャンプし、ぴょんぴょんと跳ねるAは嬉しそうに笑う。



だがその振動により、いくつかのお菓子の山が雪崩を起こして崩れた。



そしてAの近くには、自分の体よりも大きな茶色のクマのぬいぐるみがあり、Aはそのクマに抱きつく。




「この子が一番苦労したんだよ〜」



「中々落ちてくれなくてさぁ〜

でも、3回目で取れたかな。」




VサインをするA。




父はじっとAを見ているだけで、何も言わない。





「パパにもね、お土産あるよ!!」




クマの後ろから山積みにされたお菓子(ポテイトチップス、たけのこの山脈)を二箱ずつ持ち、縦に3箱重ねてヨロヨロと父の元まで歩いて行く。




「パパにあげるね。」



「こんなに……

お金はどうしたんだ?」




「お金?

だってこれ、クレーンで取ったから1回100円だよ。

一回で大量にお菓子とか取れたし、今日の費用は占めて、1500円だね。」


そうだ。




妹は次々と別の台でワンコインで大量の景品を取って行ったのだ。

積み上がった景品はまるで雪崩を起こしたかの様に、落ちて行く所を僕は見ている。




妹の以外な才能には本当に驚かされた。






「クレーン?」




「駅前にね、できたゲームセンターだよ!!

本当はパパと行きたかったけど。


お兄ちゃんと一緒に行ったんだ!

そしたらね、お兄ちゃんがね、Aの為に、ネコロンブスを取ってくれたの!!」





嬉しそうに喜ぶA。



だが正直行って、僕は妹との差が歴然としていて、嬉しくはなかった。



僕は、“ネコロンブスだけ”しか取っていないんだから。





「ほう、それは良かったね。」



父はAからお菓子の山を受け取ると、妹が見せていたネコロンブスを見て、僕に視線を向ける。




これしか取れなかったのかと言われている様で、僕が腹を立てたのは、言うまでもない。

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(プロフ) - ちくわさん» コメントありがとうございます。嬉しいお言葉を下さり、励みになります。悪の大罪シリーズについてですが、実は知らなくて、すいません……。「悪の娘』とかがあると名前だけは聞いたことがありますが、分からないです。おススメ作品ですか? (2018年6月1日 21時) (レス) id: eca00d5e47 (このIDを非表示/違反報告)
ちくわ - 面白いです! 悪ノ大罪シリーズとか知ってたりしますか? (2018年6月1日 17時) (レス) id: ae2f86a54b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2018年2月18日 8時

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