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第23話 ページ24

“ 不思議な人だな... ”



と心底思ったのは、


後にも先にも、若宮真央という人間が初めてだった



基本、感情が死滅したような表情で


部長の櫻先輩と話してるときもそうだし



若宮「ごめん、せっかくの昼休みに」


貴方「い、いいえ」



現に今もそうだ


人があまり寄り付かない弓道場という場所からして


呼び出された内容は大方限られてくる



若宮「この前言ってたことだけど、」



ですよね、その話題ですよね



貴方「…はい」


若宮「本郷さんが言った通り、わざと外したよ」


!!


え、、


貴方「…」


若宮「…どうしたの、そちらから聞いてきたんでしょ


なのにその反応はおかしくない?」



貴方「え、いや、、


そういうのって普通黙ってません?」



若宮「どうして黙ってなきゃいけないの?


互いに牽制し合ってまともな射はできないことくらい


本郷さん、あなたが一番分かっていることでしょ?」



いや、そうなんだけどさ..



貴方「…そこまで言うなら、


なぜ一昨日はその、はぐらかすようなこと」



若宮「…そんなの、」



ふ、と数秒間目蓋を閉じたのち



若宮「部長の前でわざと外したなんて


堂々と言えるわけないでしょ」



たしかに、櫻さんを少し見てから言ってた



若宮「櫻さんは真面目だから、


確実に射に影響が出る」



貴方「…どうして、わざと外したんですか」



若宮「…聞きたい?」



貴方「!」



今まですんなり答えていたのに、、


コクリと頷くと「ハァ、」たため息を吐く



若宮「見てみたかったの」


貴方「…え、何をですか」


若宮「優等生の本性」



優等生の、本性、、?



若宮「では、そろそろ戻りましょ」


貴方「え、でもまだ」


若宮「あなたのクラス、次移動教室だったでしょ」





若宮「弓道部のエースが授業を遅刻だなんてなったら


あとで呼び出されるの部長である櫻さんなんだから」



……え、



若宮「遅れないようにね」



変わらずの冷めた表情で校舎へと戻っていく若宮先輩


…私が、、弓道部の、エース?


私はてっきり若宮先輩がエースだと思ってた



あと、やはり若宮先輩は不思議な人だ

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芋ケッピー(プロフ) - わわ!ありがとうございます!! そうですね…私自身もどう変化させようか悩んでます笑 (2019年6月2日 22時) (レス) id: 1297cf1d5a (このIDを非表示/違反報告)
聖音美紅(プロフ) - 毎回読ませてもらっています。これからの主人公のと成宮鳴がどう関わってどう感情が変化していくのが楽しみですね!そして主人公の弓道部での先輩達との仲も気になってきます。続き楽しみにしてます! (2019年6月2日 20時) (レス) id: 8aec995585 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:芋ケッピー | 作成日時:2019年5月25日 23時

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