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地獄の延長 ページ20

碧棺さんの登場で飲み会は一気に静まり返った。


TDDの元メンバーで今は横浜を仕切っている彼が渋谷の居酒屋にいるんだから無理もないだろう。


「おい」

私を見つけて近くに寄ってきた碧棺さんに私は

「あっれー、碧棺さんじゃないですかー!
なんでこんなとこいるんですか!」
とタチの悪い絡み方をした。

「…てめぇが弟と間違えて俺を呼んだんだろうが」

「えー!そうなんですかー!

まぁいいや、送ってくださーい」

自分の力で立てなくなっていた私は、碧棺さんに手を広げ「おんぶしてください」と
楽しそうに言っていたらしい。

碧棺さんは面倒くさそうに舌打ちをしたが、
本当におんぶをしてその場を去ったらしい。

飲み会ではその後、碧棺さんと私の関係についてで話題が持ち切りだったらしい。




車を停めていた場所まで行き、運転させていた手下のヤクザさんに車のドアを開けさせ、
私を後ろの席に座らせたあと、碧棺さんも私の隣に座った。


ヤクザさんの運転で車は動き始め、碧棺さんは私に

「おい、送ってやるから住所言えや」
と機嫌悪そうに言った。

そんな彼とは対照的に私は機嫌が良さそうに
「当ててみてください」と1人で笑っていたらしい。

そんな私に碧棺さんは心底面倒くさそうに
「早く言え」と言ったらしいが、私は笑い疲れたのか寝始めた。


碧棺さんはため息をついて、手下のヤクザさんに
「…ど、どうします?」と聞かれると
「事務所行け」とイライラした様子で答えたらしい。


それからの車内は誰も声を発せず、私の寝息だけが響いていたらしい。




碧棺さんの事務所についても寝ている私を
碧棺さんはお姫様抱っこして中まで運んでくれた。

手下のヤクザさんに敷かせた布団に私を入れると私は起きたらしい。


「あっれぇ、碧棺さんの事務所にいるー」

記憶が無い私に怒りが爆発したのか、
「てめぇ、いい加減にしねぇとタマ取るぞ!!」と碧棺さんは怒鳴った。


私は一気にしゅんとなり、すぐに泣き始めたらしい。


「…

バイトも頑張ってるのに…

親も頼れなくて不安なのに…

帝統の修学旅行の積み立て金だってまだ払えてないのに…


なんで…

たまにハメを外したら
こんなに責められなくちゃいけないの…」

静かに布団にくるまって泣いている私の話を聞いて碧棺さんは

「はぁ…

俺が悪かったから…

もう寝ろ」と言った。


私はさらに泣き
「メイク落とせ」や「頭撫でて」とか散々わがままを言ったが、
彼は全部やってくれていた。

融解→←こんな力を借りたかったわけじゃない



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ベベンべェェ - 帝銃だったらマジでエアガン打って幻太郎になんかやられてそう (2022年10月30日 10時) (レス) @page28 id: ce3d8a7ebf (このIDを非表示/違反報告)
名無し - 2chスレからこの話思いつきました感やば (2022年6月17日 22時) (レス) @page2 id: cc1286ce8c (このIDを非表示/違反報告)
引きこもりちゃん - 読み終わりました!続編へGO♪ (2022年1月14日 5時) (レス) @page50 id: 81a3cc2368 (このIDを非表示/違反報告)
引きこもりちゃん - あと、作者様安心してください。高評価押しましたぁ!!応援してますんで! (2022年1月14日 5時) (レス) @page41 id: 81a3cc2368 (このIDを非表示/違反報告)
引きこもりちゃん - えっ?ここアンチ居んの???こんなに良い話なのに?うーん、取り敢えず一回○しとこうか...?(黒い笑顔♪) (2022年1月14日 5時) (レス) @page41 id: 81a3cc2368 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:りりか | 作者ホームページ:http:  
作成日時:2018年12月15日 17時

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