そばにいたいだけ＿3nd book＿ (ページ14)

今日:2 hit、昨日:4 hit、合計:38,084 hit

94 ページ14

「べつに言いふらしたりしないわよ～」

「だから違うって言ってるでしょ」

スタジオから離れた所で話をする二人。

「その割には動揺してたわね」

「あぁもう、うるさいな！ていうかなんでそう言えるわけぇ？」

そう聞くと嵐は淡々と話し始める。

「で、その時二人が親しそうに話してるのを見て泉ちゃんが辛そうな顔してたから好きなのかなぁって」

は？

辛そう？

「あと泉ちゃん、いつもAちゃんのこと見てるじゃない？」

「は？え、そんな見てる？」

「見てるわよ～。Aちゃん探してる時、いつも泉ちゃんが先に見つけるし」

いや、それは他のメンバーが探すの下手だからじゃない？

小さくため息を吐き、ふと窓の外を見ると錦織とAが話しているところが目に映った。

「ん？どうしたの？」

そう言い嵐は泉の視線の先へ目をやる。

「あら、錦織先輩とAちゃん」

しばらく見ているとAが楽しそうに笑いだす。

笑う時の仕草もよく似てる。

でも本人は知らないって言うし。

ていうか…。

「なんであいつといる時はあんな楽しそうなの」

「え？なに？」

「べつに」

スタジオ戻ったらまず片付けね～っと言いスタジオの方に歩き始める。

「えぇ？ちょっと、教えてくれてもいいじゃない」

「はぁ？絶対教えない」

「もうっ！まぁなんとなく分かってるけどね」

なんでこういう話になるとこんなにしつこくなるの。

うざいんだけど…。