【文スト】水の泡【中原中也】【太宰治】

散歩 ページ7

太宰さんにずっと手を引かれて歩いていると、太宰さんが急に立ちどまり、背中に当たってしまった。

太宰｢……｣

そこで立ち止まるも太宰さんはずっと無言で。

少し気まずくなって周りを見渡して気を紛らわそうとした。

そこで私は気がついたのだ。

私達が初めてであった場所だ。

｢太宰さん、ここって……？｣

そう問いかけると、太宰さんは私の台詞に言葉をかぶせるように言ってきた。

太宰｢Aちゃん。Aちゃんは、はっきり言って菜々美ちゃんの事どう思ってる？｣

菜々美の事をどう思ってるか。そりゃぁ嫌いだ。大嫌い。

だが、一応先輩のことなので嘘でもいいからまあまあです、と言おうと思い口を開くと

その思考を呼んだかのように太宰さんは、本当の気持ちを言ってね？と言ってきた。

｢……嫌いです。｣

本当のことを口に出すと太宰さんは、まるで最初から分かり切っていたかのようにやっぱり、という表情を浮かべた。

しかし、何故急にこのような質問をしてきたのか疑問で、太宰さんの様子を伺い、聞いてみた

｢なんでそんなこと聞くんですか？｣

すると、太宰さんはこんな言葉を口にした。

太宰｢ああいうタイプの女性は、気に入らない子に''カッターキャー''をするのだよ、、｣

さすが、いろんな女性を惚れさせる男だ。女性のことならなんでもお見通しなんだなぁ。

だがそれとは別で質問したい。






カッターキャーってなんぞや

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