我妻善逸、ヨコハマに来た【鬼滅の刃】【文豪ストレイドッグス】

問２３:そんな所から見えてるの？ 本当に人間ですか？ ページ22

【？side】

善逸が鬼を倒す光景を遠い場所から見ていた男女がいた。鬼の主とそれを兄様と呼ぶ女、禪豆子だ。

男は善逸が鬼を倒す光景を見て謎に思う。てっきり、現れた鬼殺隊とは鬼殺隊の誰かの系譜であり、鬼が出てきた今、鬼殺隊を継いだと思っていたのだ。しかし、先程鬼を斬ったのは我妻善逸。系譜どころか昔、鳴柱として恐れられていた男だ。

善逸はもう死んでいるはず。そう、善逸は死んでいるはずなのだ。善逸は大正時代の人間だ。幾ら、鬼殺隊とはいえ、人間とはかけ離れた人間だとはいえ、こんなに生きている訳がないのだ。


「何故、何故アイツは此処に居る」


あんなのが敵ならば、並大抵の鬼では敵う筈が無いのだ。そう、それこそ『血鬼術』が無くては――。

男はチッと舌打ちをする。大正時代、血鬼術を使えた鬼は少なくはなかった。しかし、今はそうでも無い。何故、と聞かれればきっとこう答えるしか無いのだ。

『今の鬼の大将は人間だから』

鬼舞辻無惨は腕を斬っても足を斬っても直ぐに回復する。それは鬼だからだ。対して、今の大将は鬼ではない。鬼を作り出す異能であって自分を鬼に変えることが出来ないのだ。

だから、血だってそんな簡単に分け与えてしまえば、出血多量で男が死んでしまう。それこそ本末転倒だ。

男はチッと再び舌打ちをした。

問２４:背の小さい帽子さん？→←問２２:雷様？

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す