喧嘩 ページ14
目が、覚めた。久しぶりだこんな静かな朝は。何時もなら半ば呆れた治が無理矢理にでも起こしてくると云うのに。
治が来ないことをいい事に着替え等はゆっくり、スローペースでやる無月。服を着替え朝ご飯を食べる為にリビングに向かう。そして、廊下を歩いていると聞こえてきた。
「だから、退きなってば!!無月さん起こさないと」
「寝かせておけばいいだろう。疲れているんだ、あの人は」
どうやら無月を起こすか起こさないかで治と織田作が喧嘩…と云うか云い合いをしているらしい。
無月は笑うとリビングに繋がるドアを開けた。ドアの前には織田作が立っていて、織田作の横を治が通ろうと奮闘しているようだが、未だ未だ身長差に体格差、そして織田作は元暗殺者である。非力な治がそう簡単に通れる筈が無い。
「やあ、おはよう諸君!!そんな私の為に争わないでくれ!!」
おちゃらけた様子で云えば治から人をも殺せそうな視線で見られた。
「…大体、無月さんが一人で起きれれはこんな事にはならなかったんだよ!!」
「え、私にその刃向くの?」
「昨日寝るのが遅いから起きれないんだ。どうせ森医師からくすねて来た薬の調合してたんでしょ。無駄だよ。だって森医師云ってたもの。「無月君がくすねた奴は全てどう調合してもギリギリ死なない奴だ」って」
「え、何それ初耳」そう云った無月を見て治は「当たり前でしょ。初めて云ったんだから」と云った。
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