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ヨコハマの夜 ページ5

ヨコハマの夜は暗闇に包まれているかのように暗い。街灯や家の電気で明るいのだが暗いのだ。ヨコハマの夜はマフィアがウロウロとしている時間帯。出歩く人は少ない。

砂色の外套(コート)を羽織って歩いている青年、太宰治…否、津島修治と名乗っている男は織田作之助の家から抜け出し散歩していた。


「ふふっ、ずっと家に居るのは退屈だもの。少しぐらいはいいよねえ」


今現在、織田作之助の家に家主、織田作之助はいない。ポートマフィアに朝から出勤しているのだ。津島は出歩くことを赦されていない訳では無い。唯、心配を掛けまいと出歩くのを遠慮していただけだった。


「うーん、相変わらずあの川はいいねえ。入水でもしようか」


川の上に大きな橋が掛かっている。其の橋から落ちて流れれば死ねるのではないか、津島はそう考えたが直ぐに頭を振って止めた。


「……濡れて帰ったら織田作に迷惑が掛かってしまう。其れはゴメンだ。今度からは濡れなくて織田作に迷惑のかからない自 殺方法を考えよう」


橋を無視(スルー)して津島は歩き出す。歩く足を止めると大きく溜息をついて津島は空を見上げる。

空には満月の月が耀いていた。其れを津島は見ると目を細める。


「嗚呼、相も変わらず此のヨコハマは闇に溺れて居るのだね」


太宰が通り掛かった路地にはポートマフィアの端くれの者が麻薬の密売をしていた。

黒い外套に黒髪の蓬髪頭の男→←家



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wayu0112(プロフ) - こういう話好きです! (2019年11月8日 0時) (レス) id: 3e063600b4 (このIDを非表示/違反報告)
光希(プロフ) - とても面白かったです。更新楽しみにしています!! (2019年7月13日 22時) (レス) id: cfe2cc8d41 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:フ瑠ラン | 作者ホームページ:http:/  
作成日時:2019年2月16日 15時

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