33個目 海常vs誠凛4 ページ34
うほっ、なになに?急にデレた!めっちゃレアじゃない!?
てか待ってその前に話についていけない。
『スタッフ〜!じゃなかった…ストップー!』
2人が私を見つめる。
『あの、話が全く見えない、私にも分かるように説明して』
話を聞くと、黄瀬くんはモデルをしているせいか近寄ってくる女の人を警戒して冷たく当たってしまうらしい。
私はお姉ちゃんを使って近付いたと思われ、特に冷たく当たっていたとの事。
『なるほどね……ごめん、まず黄瀬くんがモデルしてた事、今思い出した』
黄「えぇ!?そうなんスか!?」
緑「こういうやつなのだよ」
『黄瀬くんがモデルだって知ったからって別に黄瀬くんは黄瀬くんでしょ?そもそも知り合いかも微妙だし』
知り合い未満顔見知り以上、かな?
自分で言ってて悲しくなるな…友達いないんか、私は。
黄「……っ、ごめん!」
『え』
黄「俺、君のこと勘違いしてたみたいっスね、あんな態度とってごめん…改めて、俺は黄瀬涼太っス!」
『え、えっと…AA、です』
黄「あ、苗字だと葵っちと被るから……じゃあAっちっスね!」
『なにそのたまごっちみたいな呼び名』
何はともあれデルモの黄瀬くんとお友達になりました。全国の女子に殺されないように背後には気を付けとこ…
すると後ろから自転車のベルの音が鳴り響いた。
音の方に視線を向けるとやっと高尾くんが到着したみたいだった。
まじごめん、高尾くん。
高「緑間てめぇ!!渋滞に捕まったら1人だけ先に行きやがって!何かちょー恥ずかしいだろうが!!」
『あ!高尾くーん!!帰りに緑間くんがジュース奢ってくれるって!』
高「え!マジ!?」
緑「おい!俺はそんな事一言も…」
『奢ってく・れ・る・よ・ね?』
緑「……」
黄「ぷっ、あっははは!あの緑間っちが女の子に言い負かされてる!」
緑「黙れ黄瀬……まぁ、今日は試合を見に来ただけだ。だが先に謝っておくよ」
緑間くんがそう言うと、黄瀬くんは眉を顰めた。
緑「俺達が誠凛に負けるという運命はありえない、残念だがリベンジは諦めた方がいい」
おぉ、勝つ気満々ですね、さっすが秀徳のエース。
すると黄瀬くんが私たちの後ろを見てハッとした。その視線の先を見ると、誠凛のみんなが帰っている所でもちろん、お姉ちゃんもその中にはいた。
『会わなくていいの?』
緑「………別にいいのだよ」
『…そっか』
何故かお姉ちゃんを見つめる緑間くんの横顔が、私の頭から離れなかった。
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作者名:雪泉 | 作成日時:2020年3月10日 19時