41個目 インハイ予選2 ページ42
『次は……錦佳高校か。先輩、そろそろ時間です』
大「あぁ」
皆に時間を伝えるとコートへと向かいだした。
コートには試合が終わったのだろう誠凛のみんながベンチに座っていた。
すると、前の練習試合で見かけた赤髪くんがこちらに歩いてきた。
火「よぉ、お前が緑間真太郎…だろ?」
緑「そうだが…誰なのだよ、君は」
少し間をあけて、赤髪くんが緑間くんに手を差し出した。
握手…!?そんなキャラには見えないけど…
私は2人の様子をじっと見つめていた。というか緑間くんの今日のラッキーアイテム可愛い。
緑「握手か?」
火「フッ…」
緑「はぁ……」
緑間くんは渋々といった感じで手を差し出した、その時、
『え!?』
緑「な!?」
火「普通に名乗っても、いかにも覚えてないとか言いそうな面してるからな、お前。先輩達のリベンジの相手にはキッチリ覚えて貰わねぇと」
あの緑間くんの手にペンで名前を書いたのだ。
やることが子供っぽい…
緑「ふんっ、リベンジ?随分無謀なことを言うのだな」
火「あぁ?」
高「誠凛さんでしょ?てか、先輩から何も聞いてねぇの?」
そこに高尾くんが入ってきた。
大丈夫かな、これ……
私は心配そうに見ていた。
高「誠凛は去年、決勝リーグで三大王者全てにトリプルスコアでズタズタにされたんだぜ?」
火「!」
火神くんは詳しくは聞いていなかったのか、驚いた顔をしていた。
私も昔の成績に軽く目を通していたのでそれは事実だ、お姉ちゃんの様子を見ても、どこか浮かない顔をしていた。知ってたな、こりゃ…
緑「息巻くのは勝手だが、彼我の差は圧倒的なのだよ。仮に決勝で当たっても歴史は繰り返されるだけだ」
黒「いえ、過去の結果で出来るのは予想までです」
「そうよ、勝負はやってみないと分からない」
緑「黒子…やはりお前は気に食わん。何を考えているのかわからん、目が特にな。言いたいことは山ほどあるがここで言っても虚しいだけだ…まずは決勝まで来い。A、お前もだ。何故あの時姿を消したのだよ」
「……一つだけ言えることは、あの時のみんなのバスケが嫌いだった…それだけよ」
緑「ふんっ、ならば分からせてやろう…俺が正しいとな」
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作者名:雪泉 | 作成日時:2020年3月10日 19時