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『理由が知りたいなら私に聞かないで、本人からちゃんと聞いて。私、知ってるけど言うつもりないから!』
お姉ちゃんは誠凛に行ってキセキのなんちゃらっていうのを倒しててっぺん取るって言ってたし。緑間くんは私の返答にどこか納得いかない表情を浮かべるも考えは変わらないようだった。
緑「っ、まぁいい。いずれどこかで戦うことにはなる、その時に俺が証明してやるのだよ…」
私と緑間くんの間に少し険悪なムードが漂う、
訳もなく。
『ていうか語尾どうしたの?』
高「ぶっははは!wwww」
いやマジで気になるんだけど!
なのだよ、って…1回気にし始めるとずっと気になる!!
緑「笑うな高尾!!」
高「げほげほっ!マジでAちゃん最高すぎ!ってか、真ちゃんそろそろ行かねぇと宮地さん達にしばかれる!」
緑「あぁ、分かっているのだよ」
高「じゃあ俺ら部活行くわ!また明日なー!」
『はーい、部活頑張ってね〜』
そう言って教室を出ていく2人に手を振って見送った。
中2の時に1度だけ見た彼らのプレーはまだ協力し合っていた、それが個人主義プレーに変わった。
私は彼らの試合をちゃんと見た事はないから何も分からないけど、お姉ちゃんが大好きなバスケ部を辞めてしまう程の"何か"があったのだろう。
私が柄にもなく惹き付けられた、あのシュートをうつ貴方はもういないのかな。
なーんて…
『さっ、帰ろう』
まだ重みのない新しいスクールバッグを持って私は家へと帰った。
次の日_
私はまだ誰もいない学校の正門に立っていた。
『…来るの早すぎた!』
昨日は高尾くんと話しながら歩いていたせいで結局何分ぐらいで学校に着いたのか見ていなかった。
だから余裕を持って家を出たらあまりにも早すぎた。
え?今何時かって?
AM7:30
アホか!!!どんだけ余裕持ちたいの私!!!
まだ全然寝れたじゃんか!ありえん!!
『くっそー、』
そんな独り言を呟いていると、遠くから何かが聞こえてきた。
ボールをつく音、走り回る音、キュッキュッと靴の擦れる音、そして男の声。
私は何気なく音のする方へと足を向けた。
辿り着いた場所は体育館。こっそり中を覗くと、そこではバスケ部が朝練を行っていた。
秀徳は東京の強豪校だということは知っていたが、まさかこんな朝早くから練習をしていたなんて、流石強豪校だ。
みんな平均よりもずっと背が高く体格もいいし、そんな中で一際動きのいい2人を見つけた。
高尾くんと緑間くんだった。
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作者名:雪泉 | 作成日時:2020年3月10日 19時