第24話 ページ25
A「お待たせしました。お弁当、届きました」
数日ぶりの先輩のお弁当！！
楽しみだなぁ
「なになに？ワカメさん弁当届いたの？」
「Aちゃんと仲直り出来たの嬉しすぎておかずに血とか髪の毛入れてないよね！？」
「あはは…！そんなこと……いやするな」
あんずさん…！！
どれだけ信頼ないんですか先輩は！
でもやっぱり楽しみ！
私はウキウキでお弁当の蓋を開けた
ん……これって…
「犬の餌？」
「病院食？」
「なんだ残飯でも詰めてきたのか？」
「これホントに高校生が作る弁当か？」
「わ、私は栄養たっぷりでイイトオモウヨ」
「あんずカタコトだよ」
お弁当の中身はほぼ野菜…ていうかお肉無さすぎてもはや……草原？
「肉は何処にある。Aはダイエットしたい訳じゃないんだぞ」
「多分大吉の方がいいもの食べてる」
「見たところむね肉しか……あ！サラダの下にあるよ！」
「ミートボールか？」
A「え！？ミートボール？！」
私にとってミートボールは特別だ
私が初めて食べたお弁当のおかずで
瀬名先輩が作ったお弁当を食べて初めて「美味しい」と褒めた食べ物だった
A「覚えててくれてたんだ…先輩」
「多分ワカメさん記念日カレンダーに書いてニヤニヤしてるタイプ」
「あーしてそう…ていうか僕はされてた」
野菜は食べなきゃだけどやっぱり最初はミートボール
この味…やっぱり美味しい！
A「瀬名先輩、あんなに素っ気なかったのに意外と周りのこと見てるんです」
「多分ワカメさん好きな子に意地悪するタイプ」
「明星くんのその泉さんの偏見コーナーはいつまで続くの？」
久しぶりのお弁当を味わいながら昼休みは幕を閉じた
「多分ワカメさん好きな子廊下で見かけては気づいてないように見せかけてその子チラ見しまくってる」
「まだ続いてたの！？」
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作者名：みくる | 作成日時：2023年7月13日 1時
