18:狂気 ページ18
赤い“何か”が溢れ出す。
あちこちに飛んでシミを作っていった。
その時の自分は一体どんな表情をしていたのだろうか。考えたくない程、きっと私は醜い顔をしていたと思う。
何度も何度も短剣を振るった。
肩に置かれた手の感触を払うように。
力尽きて、我に返ったとき、そこは悲惨な光景だった。
「あ、あぁ……」
手にベットリと張り付くその感触に、私は悲鳴を上げる。
こんなこと……するつもりじゃなかったのに。
恐怖で震える私に近づく黒い影。
「Aちゃん……」
「!おじさん!わ、私……別に殺す気なんてな……」
「ありがとう」
「……え?」
人を殺して、お礼を言われるなんて間違っている筈なのに。解ってた。自分でしたことは取り返しのつかないことだと。
それでも、手に握らされた高価なペンダントにその意思は揺らいでいく。
「私達も困っていたんだ。正直、殺して欲しいとも思っていた。だから、君のしたことは間違っていない」
そう囁くように抱き締めてくれるおじさんに、私は涙した。
一体、
誰が間違っているの?
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棗(プロフ) - リペアさん» ありがとうごさいます!嬉しいです!喜んで受けさせていただきます!(`・ω・´) (2015年3月28日 19時) (レス) id: d13c5b8c4a (このIDを非表示/違反報告)
リペア(プロフ) - とっても面白いですねっ(´∀`*)/ あと、友希です(笑)申請しますので気が向いたらよろです!! (2015年3月27日 0時) (レス) id: f130a9e1a5 (このIDを非表示/違反報告)
ねこみみ*。(プロフ) - 棗さん» そうですね…(´∀`) (2014年8月16日 22時) (レス) id: 12de84e996 (このIDを非表示/違反報告)
棗(プロフ) - ねこみみ*。さん» こみゅ〜で申請した方がいいですか? (2014年8月16日 22時) (レス) id: d13c5b8c4a (このIDを非表示/違反報告)
ねこみみ*。(プロフ) - 棗さん» お願いしますっυ(`・ω・´)υ (2014年8月10日 23時) (レス) id: c638ddceb3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:棗 | 作成日時:2014年8月5日 22時