17:目覚め ページ17
移住を終えて、私はある晩酷くうなされた。
悪い夢を見たのだ。
起きあがれば、窓から丸い月が煌々と光り輝いていた。村の人々も寝静まり、辺りは物音一つしない。
少し、出歩いてみることにした。
短剣を隠し持って。
「やっぱり雰囲気が違うなぁ」
夜の街はひっそりと閉ざされたようだった。
自分の歩いた時に出る砂の踏む音に、思わず驚いたりもした。
(あれ……?)
急に聞こえる足音が、2つになった。
道を進む事に足音が増えているような気がして、走り出したその瞬間___
「んん?!」
口を塞がれ、私は建物と建物の間の隙間に引きずり込まれた。
身体が震え、冷や汗が出る。
どうしようもない恐怖感に、私はいつ意識を失ってもいい状態だった。
「よぉ、こんな時間に散歩かい?」
夜とはいえ、なぜ誰も出歩いていないのかが分かった。
彼らのような街の暴れ者がいるからだ。
「はは、震えてんのかぃ?大丈夫だって!」
「すこーし、遊びに付き合ってもらうだけだからさ」
目の前に立つ塞がった男が私の肩に手を置く。
怖い。怖い。怖い────
ドクン
ドクン
ドクン
「大丈夫さ。痛くはないからよ」
そう、妖しく笑った男の顔が近づく。
その瞬間。
私の中の何かが目覚めたような気がした。
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棗(プロフ) - リペアさん» ありがとうごさいます!嬉しいです!喜んで受けさせていただきます!(`・ω・´) (2015年3月28日 19時) (レス) id: d13c5b8c4a (このIDを非表示/違反報告)
リペア(プロフ) - とっても面白いですねっ(´∀`*)/ あと、友希です(笑)申請しますので気が向いたらよろです!! (2015年3月27日 0時) (レス) id: f130a9e1a5 (このIDを非表示/違反報告)
ねこみみ*。(プロフ) - 棗さん» そうですね…(´∀`) (2014年8月16日 22時) (レス) id: 12de84e996 (このIDを非表示/違反報告)
棗(プロフ) - ねこみみ*。さん» こみゅ〜で申請した方がいいですか? (2014年8月16日 22時) (レス) id: d13c5b8c4a (このIDを非表示/違反報告)
ねこみみ*。(プロフ) - 棗さん» お願いしますっυ(`・ω・´)υ (2014年8月10日 23時) (レス) id: c638ddceb3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:棗 | 作成日時:2014年8月5日 22時