強がり人間【あんスタ】 (ページ5)

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3話ページ5

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｢もう最っ悪！！！｣

生徒会室を出た私は3-Aの教室に向かって誰もいない廊下を歩いていた。

本当にイライラする。天祥院財閥なんて早く滅んでしまえばいいのに！！

そう思いながら教室の扉を開き、いつものように使用人からの迎えの連絡を待つ。

｢はやくしなさいよ……｣

Prrrrrrr

突然鳴り響いた音に特に驚きもせずスマホの画面を見てみると、使用人の名前が刻まれていた。

｢遅いんだけど｣

『申し訳ございません涼香様！』

｢この私を待たせるなんていい度胸ね。まぁいいわ……今から正門に_____｣

『それが____今日は旦那様のご命令で"迎えに行くな"と言われておりまして……』

｢は……｣

お父様の命令……？

｢どういうことよ！なんでお父様はそんな命令を……

『涼香』

！！………お父様どういうことですか、何故(なぜ)____｣

『今日は天祥院様の車に乗せて貰いなさい』

天祥院"様"………?

何故お父様まであんなに嫌っていた天祥院財閥を上に見てるのよ

｢何故ですか！それに、我が財閥が天祥院家を敬う必要など………｣

『口を慎みなさい涼香！……詳しいことは帰ってきてからだ。こちらも準備は整っている。早く帰って来なさい』

そう早口で捲(まく)し立てた父は電話を切った。

なんで……どうして………

準備？一体なんの。

まさか本当に天祥院家の傘下(さんか)に………？

嘘よ。そんなはずない。西園寺財閥(うち)と天祥院は商売敵(しょうばいがたき)じゃない

あんなに天祥院を嫌っていたはずのお父様がそう易々と傘下につくわけない

｢もう！！なんなのよ！！｣

今日は最悪なことばかり起こる。

まぁとりあえず、帰ってみないことには何も分からないわ

そうして私は不安に駆られながら天祥院家の待つ正門へむかった。