及川徹の心の支え【及川徹】

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インターハイ予選2日目




いつもとなんら変わらない朝





朝ご飯食べて、準備して、スマホを確認すればAちゃんから"今日もがつんとかましてきな"と来ていた






青城に寄って少し調整してからバス乗ってみんなで移動






着いたら応援席を確保して荷物を下ろす






１つだけいつもと違う光景なのはAちゃんがそばにいること









多分まだ夢を見てるんだろう








「これが現実だ」




岩ちゃんがポンと肩を叩いた









「到底受け入れられない」




「目の前を見ろ」







岩ちゃんに、ぐりんと顔を回された先にAちゃんの正面の顔







本人は、なにしてんのー、と笑ってる








「A、こいつの顔どう思う？」




「え、顔？」








問いの意図を掴めずにうーんと何かを考え込んでいるAちゃん







及川さんは顔には自信あるからね








顔"は"かっこいいって誰もが認めてるから言われなれている







流石に好きな子から顔がかっこいいって言われても照れないと思うなあ







「顔はかっこいいんじゃないかな。うん、かっこいい」




「ぐっっっ」







駄目だ普通に幸せダメージ負った







何が、言われなれてるから照れないと思うなあ、だ数秒前の及川徹







ただでさえその言葉だけでダメージ受けたのに、目と目を合わせて面と向かって言ってくるからまたそれが深手となる








「どうしよう岩ちゃん、心が浮ついて仕方ないんだけど」





「お前、これで試合ヘマしたら絶対にAが責任感じるからな。それ忘れんなよ」









そうだった








Aちゃんは俺の邪魔にならないようにしてくれていたのに。



折角堂々と応援しに来てもらっていても、これで俺が調子悪かったら絶対にAちゃんは自分を責める








絶対にヘマはしない





調子がいいところを見せつけてやる







それでAちゃんがいたからこんなに調子良かったんだよ、応援してくれてありがとうって




言ってやるんだ









"口がダメなら行動"









昨日反復した岩ちゃんの言葉を胸に。








「Aちゃん！今日の試合ちゃんと見ててよね。及川さん活躍しちゃうから」




「…うん」






Aちゃんが笑ってこたえた







それ以上に笑顔にさせるから。





ちゃんと見てて＿＿＿＿＿

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