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No.3（カノ視点） ページ5
学校帰りに セトが言った。
「なにか 怖い話でもしないっすか？」
怖い話が苦手な僕は 「いや、遠慮するよ〜」とやんわり断ったが お構いなしに話し始めたセト。
セトの話によると、3〜4日前に 転落事故を目撃したらしい。 若い女の人が 酒に酔っていたのか 線路に近付き そのまま転落したという話だった。
ただ、その時近くに立っていた男の人が咄嗟に 女の人の手を掴んだが 男は自分も落ちると判断したのか 手をはなして 女の人を見殺しにしてしまったと。
後味悪いなぁ… まだ幽霊が出る話のほうがマシだったかも… とあからさまに暗い顔をしていると セトが それに気づいて
「俺も話したくなかったんすよ？」
そりゃ、そうだ。 だれが こんな話喜んで話すものか。目撃した セトは一人では抱えきれなかったんだろう。
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作者名：のり | 作成日時：2017年10月15日 10時
